「住宅・自動車の減税」「脱炭素化」「デジタル化」など焦点に 自公税調が税制改正の議論本格化

2020年11月19日 21時51分
 自民・公明の両党は19日、それぞれ税制調査会の総会を開き、12月中旬を予定する2021年度の与党税制改正大綱の取りまとめに向けた議論を本格化した。新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けた個人に対し、自動車や住宅など暮らしに関わる税金の負担を抑える方針。一方、企業に対しては、政府の掲げる「脱炭素化」や「デジタル化」を促す方策を検討する。(大島宏一郎)
 自民党の総会では、甘利明会長が「ポストコロナの新しい社会に向けた税制の議論を進めたい」とあいさつ。公明党の総会でも、西田実仁(まこと)会長が「納税者の負担を(どのように)軽減できるのか議論しないといけない」と述べた。

◆「エコカー減税」見直し、「住宅ローン減税」は延長

 個人向けでは、車を持つ人が車検を受けた時に納める自動車重量税で、燃費の優劣に応じて税金を減免する「エコカー減税」を見直す。来年4月末に迎える期限は延長する一方、対象車種は絞り込みも検討。電気自動車(EV)より燃費が劣る車種のうち、クリーンディーゼル車を免税対象から外すかどうか議論する。
 また、お金を借りて住宅を購入した人のローン残高に応じて、所得税や住民税の負担を和らげる「住宅ローン減税」は、今年末までの入居となっている期限を延長する。一方、所得が3000万円以下といった制度利用の要件については、「(高価な住宅を買える)高所得者も含まれている」と、与党税調では引き下げを求める声も上がる。

◆クラウド導入の企業に税負担軽減も

 企業向けでは、二酸化炭素の排出削減につながる生産用設備や、インターネット上でデータを共有するクラウドを積極的に導入した場合に、法人税の負担を軽くする特例措置を視野に入れる。このほか、商業地にかかる固定資産税の負担増を抑える措置も検討。納税額はコロナ前までに上昇した地価(1月1日時点)を基に算出されるため、「景気が悪いのに税負担が増える」(経団連幹部)恐れに配慮する考えだ。

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