集まれなくてもビバ・サンバ! 首都圏のチームに動画制作広がる

2020年11月20日 12時00分

G.R.E.Sアレグリアが制作した動画の一場面=Usagi Alegria YouTubeチャンネルから

 コロナ禍でも、元気が出るサンバを発信し続けよう―。新型コロナウイルスの影響で、思うように活動できない首都圏のサンバチームの間に、サンバの動画作品を制作する動きが広がっている。コロナの犠牲者が多いブラジルのサンビスタ(サンバ愛好者)を励ますための作品も。各チームのホームページ(HP)や動画投稿サイト「ユーチューブ」などで公開している。(高山晶一)

◆コロナでカーニバル中止、練習も困難

 サンバは数10~数100人が集団で演じる芸能。しかし、4月に東京、千葉、埼玉、神奈川など7都府県に緊急事態宣言が出された前後から、各チームは練習に集まることも困難になった。9月に予定されていた浅草サンバカーニバルが中止になるなど、イベント出演の機会も奪われた。
 動画の制作は、そうした状況下でも可能。メンバーがそれぞれ自宅で踊りや演奏の映像を撮ってデータを送り、サンバの曲に合わせて編集すれば作品になる。技術の維持に役立つのに加え、自由に会えない中で絆を確かめ合える効果があり、今春以降、動画を作るチームが相次いでいる。

エスコーラ・ヂ・サンバ・サウーヂが制作した動画の一場面

 埼玉県戸田市を拠点とする「G.R.E.S.アレグリア」の動画は、東日本大震災があった2011年に作ったオリジナル曲「コミュニケーション」に乗って楽しく踊るメンバーの映像を集めた作品。楽器隊の米谷よねや雪野さん(42)は「今年も、11年とは別の意味で乗り越えなければならない年になった。皆がこの曲をおうちで歌い、つながり、いつか元気に会おうという思いで制作した」と話す。医療従事者への感謝を表現した動画なども別に作った。

◆リモートでもサンバはできる

 横浜市を拠点とする「エスコーラ・ヂ・サンバ・サウーヂ」の作品は、深い交流があるブラジル最古のサンバチーム「マンゲイラ」にささげる動画。日本より深刻なブラジルの感染拡大に心を痛め、「離れていても心は一つだと伝えよう」と励ます狙い。山上陵太代表(34)は「リモート(遠隔)だとサンバができないという固定観念を取り除き、家でも皆とできるサンバがあることをチーム内外に認知できた」とも話す。

フロール・ヂ・マツド・セレージャが制作した動画の一場面=セレージャ公式YouTubeチャンネルから

 千葉県松戸市を拠点とする「フロール・ヂ・マツド・セレージャ」は今月、女性ダンサー11人が出演する動画を完成させた。ビデオ会議アプリ「Zoom(ズーム)」を使って自宅で練習してきた踊りを、社会的距離に気をつけながら集まって撮影した。振り付けを担当した若林朋子さんは「自宅で踊っていても正直、テンションはそんなに上がらなかった。久しぶりにメークをして衣装を着て、皆のテンションの高まりを感じた」と話す。
 浅草サンバに出場する11チームでつくる「浅草エスコーラ・ヂ・サンバ協会(AESA)」も、浅草サンバのオープニングテーマ曲に、各チーム有志の歌や演奏、踊りを組み合わせた作品を制作した。

PR情報

主要ニュースの最新ニュース

記事一覧