【動画あり】新型コロナ拡大のアメリカ、会食の自粛を要請 感謝祭を前に異例の呼び掛け 駆け込み検査は3時間待ちも

2020年11月21日 00時08分
 新型コロナウイルスの感染が最悪ペースで拡大する中、米国では来週、多くの国民が最も楽しみにしている休暇の1つである感謝祭を迎える。米疾病対策センター(CDC)は19日、休暇を機に多くの人々が移動して感染がさらに悪化することを懸念。旅行や同居家族以外との会食を控えるよう強く促した。感謝祭の過ごし方について自粛を呼び掛けるのは異例だ。(ワシントン・岩田仲弘)

◆家族や友人が集まる恒例行事だが…

 米国では11月の第4木曜日の感謝祭の日とその前後に家族や友人が集まり、食事をする習慣がある。七面鳥やトウモロコシ、カボチャ、クランベリー・ソースなどは感謝祭を代表するごちそう。大統領がホワイトハウスで、調理されるのを免れた七面鳥に「恩赦」を与える行事も毎年恒例だ。
 ところが感謝祭を前に、米国では新型ウイルスの感染が急速に拡大し、米ジョンズ・ホプキンズ大の調べによると18日には、死者が25万人を超えた。1日当たりの新規感染者も連日10万人を超え、米紙ワシントン・ポスト(電子版)によると、19日には1日としては過去最高の約18万3000人を記録した。

18日、米南部フロリダ州で、新型コロナウイルスの検査を受けるため、列を作って待つ市民ら=マイアミ・ヘラルド提供、AP

◆「連休中の旅行控えて」ロサンゼルスでは夜間外出禁止令

 このためCDCの担当者は同日、電話による記者会見で「連休中に旅行をしないよう勧める。感謝祭の最も安全な祝い方は、同じ世帯の人たちと過ごすことだ」と強調。より安全に過ごすための手引として ①会食する場合はなるべく屋外で実施する ②招かれた場合は自らの食事を持ち寄る③バーチャル会食会を主催する―ことなどを勧めた。
 州レベルでも移動制限による警戒が始まった。米紙ロサンゼルス・タイムズ(電子版)によると、西部カリフォルニア州のニューサム知事は、ロサンゼルスなど感染拡大が深刻な地域で21日から1カ月間、午後10時から午前5時まで不要不急の夜間外出を禁止する命令を出した。対象地域の人口は、約3700万人と州全体の94%に上る。ニューサム氏は「ウイルスは今まで見たことのないペースで広がっている。今後数日、数週間が食い止める上で重要だ」と述べた。

◆無料のPCR検査は3時間待ちも

 一方、全米では連休前の市民による「駆け込み検査」が相次いでいるようだ。「多くの人が家族と会う前に感染していないことを証明することを望んでいる」(ポスト紙)ためで、首都ワシントンでは夏の間、1日平均の検査実施者数は2000人より少なかったが、最近は約4200人にまで増えている。

18日、米ロサンゼルスで、野球場の駐車場での新型コロナウイルス検査を受けに訪れた人たちの車の長い列=AP

 市内には無料でPCR検査を受けられる検査所が13カ所ある。記者が19日午前9時半ごろ、道路の一角を封鎖して設けられた検査所を訪れると、すでに大勢の人たちが列をなしていた。9月下旬、10月末にそれぞれ、ほぼ同じ時間に訪れた時は、待たずに検査を受けることができたが、こんなに大勢の人を見るのは初めてだ。

◆マスクなしの「三密」集会を取材したため検査へ

 6月以降、この場所でテストを受けるのは6回目。今回検査をしようと思ったのは、今なお米大統領選の敗北を認めないトランプ大統領の法廷闘争を支援する大規模集会を14日に取材したからだ。全米から集まった参加者の多くがマスクを身に着けず、現場は至る所で密閉・密集・密接の「三密状態」だった。
 手順はいたって簡単だ。事前にワシントンの保健当局のウェブサイトで生年月日や名前、住所、職業などを登録しておけば、予約なしに訪れることができる。結局この日は約3時間待って、ようやく検査できた。
 結果は「(土日を除いて)5日以内」にメールで送られてくる。これまで、検査の2日後に結果を受け取ったこともあれば、それ以上かかることもあった。19日から土日を除いて、最大5日後なら、感謝祭当日に結果を受け取ることになる。

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