都庁が無情のコーン再び設置 「これでは弱者の敵だ」 困窮者はよけながら食品受け取り

2020年11月23日 09時17分

都庁敷地に再び置かれた三角コーンと、それらをつなぐポール。奥が敷地で、手前に歩道がある=21日、東京都新宿区で

 生活困窮者が支援団体から食品を受け取るため列をつくる東京都庁敷地の一部に、都が複数の三角コーンを突然設置した問題で、都は14日に続き21日もコーンを置いた。敷地に入らないようにという警告とも取れる措置が繰り返され、支援団体や利用者から困惑する声が聞かれた。
 団体は、都庁通り高架下の歩道で食品配布と生活相談を行っている。食品を受け取る人は、歩道に隣接する敷地に並ぶ。だが歩道と敷地の境界を示すように、この日も前回同様、コーン約20個が2列に並べられ、ポールでつながれた。
 食品配布は新型コロナウイルス感染拡大の影響で最近は利用者が多く、21日も前回より5人多い162人。ポールをよけるように敷地から歩道に出て、食品を受け取った。
 列に並んだ80代男性はコーン設置を「都は困っている人を助ければいいのに、これでは弱者の敵じゃないか」と憤った。現場にいた都職員は取材に「敷地と歩道の境界をはっきりさせるため置いた」と、前回と同様の説明をした。
 食品は、支援団体「新宿ごはんプラス」(中野区)と認定NPO法人「自立生活サポートセンター・もやい」(新宿区)が配っている。ごはんプラスの大西連共同代表(33)はコーン設置を「威力を示す行為。公助が足りない中、共助まで妨害する姿勢はよくない」と批判した。
 感染者急増の影響で困窮者支援の必要性は高まりそうだが、それに冷や水を浴びせるようなコーン設置に60代男性は「なぜ置いているのか分からない」と漏らした。(中村真暁)

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