「自由に外で働いています」 障害者が分身ロボ操作 平塚市で県試行

2020年11月26日 07時36分

遠隔操作で来店者に対応するオリヒメ=平塚市役所で

 移動の難しい障害者が離れた場所にある「分身ロボット」を遠隔操作し、在宅のまま勤務する試みが平塚市で行われている。県による障害者の就労機会の拡大を目指す取り組みの一環。松江市から参加している三好史子さん(26)は「自由に外で働いているという気持ちになれる」と意欲的に語る。 (吉岡潤)
 平塚市役所本庁舎一階のひらつか障がい者福祉ショップ「ありがとう」。障害者が作った食品や雑貨を障害者自らが販売する。ここに十月下旬、登場したのが分身ロボット「OriHime(オリヒメ)」。三好さんや東京都、埼玉県、愛知県に住む四人が日替わりで毎日一時間ずつ操作し、来店者への声がけ、接客をこなす。
 オリィ研究所(東京都)が開発したオリヒメは、カメラ、マイク、スピーカーが搭載され、インターネットを通じて操作する。相手の顔やその場の風景を見ながら会話ができ、呼ばれた方にオリヒメの顔の向きを変えたり、腕を動かしたりもできる。
 三好さんは脊髄性筋萎縮症で「外に出て働くのは難しいけれど、これならその場にいる気になれる。操作も簡単でいろいろな方と話ができて楽しい」と話す。来店した市内の会社員、中野恵子さん(45)は「手を振ると反応してくれるし、コミュニケーションがとれていい」と好印象の様子。
 同ショップ運営協議会の高橋真木会長(69)は「みんな興味を持ってくれて評判がいい。私も(三好さんらが)そばで一緒に仕事をしている感じがして、就労支援という点で大きな意味があると思う」と評する。
 県は九月末に県庁新庁舎への来庁者に対する案内などで試行を始めた。ありがとうで十二月四日まで続けた後、同月二十四日まで県庁新庁舎「ともしびショップ」で実施する。

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