<プロに聞く くらしとお金の相談室>「イデコ」読者から追加質問 障害年金受給者 加入できる?

2020年11月26日 07時25分
 イデコ(iDeCo、個人型確定拠出年金)の仕組みやメリット、注意点などを解説した十月二十二日掲載の「プロに聞く くらしとお金の相談室」に対して、読者の皆さんから質問が寄せられました。今回は番外編として、その中の障害年金に関する疑問について調べました。 (河郷丈史)

<Q>障害年金受給者 加入できる?

 40代の息子は心の病で障害基礎年金(2級)を受給しています。将来のために年金に上乗せしてお金を積み立てたいと思い、障害者扶養共済制度を利用していますが、イデコが使えるかどうか気になっています。障害年金を受けていても加入できるのでしょうか。 (愛知県在住、70代男性)

<A>1、2級保険料免除でも可

 厚生労働省によると、国民年金の保険料が免除されたり、未納になったりしている人は原則、イデコに加入できない。イデコは公的年金に上乗せするものなので、国民年金保険料を支払っていないのに上乗せ分を積み立てるのはおかしい、というわけだ。
 質問者の息子のように、障害年金を受給している人の中には保険料の法定免除を受けている人がいる。その場合、原則からすれば、イデコに加入する資格はなさそうだ。しかし、障害者の老後の自立や社会参加を支援するため、一定の条件を満たせば、保険料免除でも加入できるようになっている。具体的には、法定免除を受けている障害基礎年金1級・2級、障害厚生年金1級・2級の受給者が対象だ。
 一方、障害の程度が比較的軽い障害厚生年金3級の受給者は、法定免除の対象から外れているため、原則通り、保険料を納めていなければイデコに加入できない。
 ただ、イデコは掛け金を積み立てるだけでなく、投資信託などの商品を選んで運用する必要がある。ファイナンシャルプランナーの常磐麗奈さんは「イデコは資産運用なので難易度が高く、障害の状況によっては活用が難しい場合もあるのでは」と指摘。「子どもの年金への上乗せを考えるなら、その方法が資産運用である必要はない」と話す。
 例えば、民間の個人年金保険を使い、10年など決められた期間、子どもの口座に年金が毎月振り込まれるようにしておくのも一つの方法だ。常磐さんは「生命保険信託という商品なら、信託銀行が生命保険の受取人となって契約者が生前に定めたように執行してくれるため、親の死後、事前に定めた額を子どもの口座に毎月振り込むこともできる」とアドバイスする。

◆公的年金に上乗せ

<イデコ> 老後資金をつくるため、公的年金に上乗せして給付を受けられる私的年金の一つ。国民年金に加入する20〜59歳(厚生年金加入者の場合は15歳以上)が利用できる。毎月一定の掛け金を積み立てて運用し、60歳以降に受け取る。
 掛け金の月額は5000円から1000円単位で設定でき、上限額は自営業者6万8000円、企業年金のない会社員2万3000円、公務員1万2000円など加入者の属性によって異なる。掛け金の全額が所得控除の対象となるため所得税、住民税が安くなり、運用で得た利益には税金がかからない。
 運用商品は、株式や債券などに投資する投資信託や、掛け金(元本)保証の定期預金などがあり、自分で選ぶ。運用の状況によって老後の資産を増やすことができるが、逆に元本割れのリスクもある。

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