「拉致、現在進行形の問題」 めぐみさん弟・横田拓也さん、京町中で講演

2020年11月28日 07時25分

姉の横田めぐみさんとの思い出を振り返り拉致問題解決への思いを語る横田拓也さん=川崎区の市立京町中学校で(市提供)

 北朝鮮による拉致被害者・横田めぐみさん=失踪当時(13)=の弟で家族会事務局長の拓也さん(52)が二十七日、川崎市川崎区の市立京町中学校で講演した。拓也さんは「明るくて元気でお話が大好きで、ひまわりの花のような姉でした」と振り返り「拉致されたのは皆さんと同じ年代。遠い過去の話ではなく、現在進行形の問題ととらえてほしい」と願った。 (安藤恭子)
 「北朝鮮の元工作員によると、姉は船の底に閉じ込められ、部屋の中からたたいて、お母さん助けてと泣き叫んでいた。指の爪ははがれて、血だらけだったそうです。怖かっただろう。もし突然、皆さんがそうなったら。ちょっと自分と置き換えて聞いてください」
 拓也さんは中学生にも平易な言葉で、拉致の怖さを語った。講演会は、全校生徒約二百四十人が二回に分かれて聴講。川崎市にはめぐみさんの家族が暮らす縁があり、市がこの日の講演をネット中継した。
 めぐみさんが消えた教室の席には花が置かれ、六月に亡くなった父の滋さんが家族に見られないように風呂場で一人声を殺して泣いていたエピソードも明かされた。拓也さんは「北朝鮮の問題は人権と核兵器、それに日本の主権の問題」と指摘。生徒の代表が「幸せに学校生活が送れる今が当たり前じゃないと分かった」と感想を述べたという。
 終了後に記者会見した拓也さんは「拉致問題を知らない若い世代に伝えることに意味がある」として世論の高まりに期待した。この日の講演はユーチューブで「横田拓也さん 京町中学校」を検索して見ることができる。 

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