千代田区長マンション問題 「見返りに優先販売の疑いぬぐえず」 区議会百条委の最終報告を承認

2020年11月28日 09時23分

調査について最終報告する千代田区議会百条委員会の早尾恭一委員長と、これを聞く石川雅己区長(右から2人目)

 千代田区の石川雅己区長が、一般販売されない「事業協力者住戸」と呼ばれるマンションを購入していた問題で、区議会は二十七日、議会の百条委員会がまとめた「許可行為の見返りに(マンションが)優先的に販売されたのではないか、という疑いをぬぐい去ることはできない」とする最終報告を賛成多数で承認した。 (浅田晃弘)
 石川区長は、区の総合設計制度で容積率が緩和された高さ六十メートルのマンションの部屋を「三井不動産レジデンシャル」から妻と次男の三人で共同購入した。
 この問題を調査する百条委の証人尋問などで区長は「手続きは次男がしていた」「事業協力者住戸とは知らなかった」と説明したが、報告では三井不動産グループが、ほかにも区内で規制緩和を受けた再開発を手掛けていることを示し「区長に対する疑惑は一層、深まることになった」と指摘した。
 また、三井側が提出した資料や当時の担当者の証言から、マンションへの「強い購入意向」を電話で営業担当者に伝えていたのは、区長の妻だったことが明らかになった。
 百条委は、区長の妻に証人として出席することと、書類による記録提出を求めたが拒絶されている。議会は、地方自治法違反の疑いで、東京地検に妻に対する告発状を提出。近く警視庁にも告発する。
 百条委の最終報告について石川区長は、記者団に「(疑惑が)ないものをないと証明するのは難しい」との見解を示し、三井側から事業協力者住戸の提供を受けたことについては「スムーズに販売するための業者側の戦略だと認識している」と、これまでの主張を繰り返した。

◆来年の区長選で百条委委員長 早尾区議が出馬へ

 来年一月二十四日告示、三十一日投開票の千代田区長選に早尾恭一区議(59)が自民の推薦を受け、無所属で出馬する意向を表明した。二十七日、記者団の質問に答えた。区長選で初めての出馬表明となる。現在、五期目の石川雅己区長は、態度を明らかにしていない。
 早尾区議は、石川区長のマンション問題を調査する百条委員会の委員長を務める。自民千代田総支部が都連に推薦を申請中で、二十八日付で正式決定する見通し。早尾区議は二〇〇七年に区議に初当選し四期目。「石川区長の多選による弊害をただしたい」と話した。

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