核開発のイラン人科学者、銃撃され死亡 イスラエルの関与指摘、報復明言

2020年11月28日 22時13分

27日、テヘラン東方で、ファルス通信が報じたイランの核科学者ファクリザデ氏の暗殺現場=AP

 【カイロ=蜘手美鶴】イランの首都テヘラン近郊で27日、イランの核開発を主導してきた核科学者モフセン・ファクリザデ氏が、車で移動中に銃撃されて死亡した。犯人は不明だが、イランはイスラエルの関与を指摘。報復を明言しており、両国間や中東全体で緊張が高まる恐れがある。AFP通信などが伝えた。
 ファクリザデ氏は長年にわたり核開発や弾道ミサイル開発を率いる立場にあったという。イランは「核開発は平和目的」としているが、同氏は核兵器開発への関与も指摘され、「核開発の父」とも呼ばれていた。
 イランの最高指導者ハメネイ師は28日、声明で「犯人を見つけ、テロ行為に厳しい罰を下す」と述べた。ロウハニ大統領も同日、テレビ演説で「イスラエルの関与」を断言した上で、「報復は適切な時期に確実に行われる」とした。
 一方、イスラエルは事件についてコメントしていないが、ロイター通信によると、全世界のイスラエル大使館に対し、最大限の警戒を呼びかけたという。
 イランは今年1月、イラクでイラン革命防衛隊司令官が米軍に殺害された際、イラク内の米軍基地をミサイル攻撃する報復に出た。イランでは10年~12年、テヘランなどで核科学者ら5人が暗殺され、イランはイスラエルと米国の関与を主張している。
 AFP通信などによると、同氏は27日、車でテヘラン近郊を移動中、前方のトラックの荷台が爆発。その後別車線を走っていた車から銃撃を受け、搬送先の病院で死亡したという。

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