伊勢原の障害者就労支援事業所 利用者にやりがい ポップコーン製造 「予想超える売れ行き」

2020年11月29日 07時09分

購入を呼び掛ける利用者=いずれも伊勢原市で

 伊勢原市で知的障害者の就労を支援する事業所「地域作業所ドリーム」がポップコーンの製造工房を開設し、11月から販売を始めた。運営する社会福祉法人伊勢原市手をつなぐ育成会は「施設利用者に仕事のやりがいや楽しさを感じてもらい、工賃のアップを実現したい」と期待している。 (吉岡潤)
 ドリームでは小型家電の解体などの軽作業を請け負って工賃を得ているが、きちんと仕上げても単価は低い。「素晴らしい集中力、技術があるのに。何とか工賃を増やしたい」と指導員の長尾拓哉さん(32)は思案していた。
 そこにポップコーン販売のフランチャイズ事業を手掛ける「ジェリーズポップコーン」(福岡市)から障害者の就労を支援するプロジェクトの案内が届く。昨年十〜十一月、加盟している東京都内の福祉事業所を見学し、楽しそうに作業に励む利用者の姿に触れた。
 初期投資が必要で「売れるのか」といぶかる声もあった同会理事会の承認を得ると、新型コロナウイルスの感染拡大で苦労しつつ、準備を進めた。菓子製造業の許可を得るため、基準に合うように食堂を改装して工房に仕上げた。職員と利用者の研修を行い、ドリームの店舗以外に商品を置いてくれる先も探した。

協力してポップコーンを袋詰め

 製造、袋詰め、シール貼り、販売。ジェリーズポップコーンの古賀洋之社長(51)は「いろんな仕事を振り分けられるので、就労支援と相性がいい。ポップコーンはコロナ禍でもテークアウトできるのが強み。売れる製品」と説く。ドリームでは八種類の味を作る。
 今月三日にドリームで販売を始めると、近所の子どもたちが次々と買いに来てくれた。「予想をはるかに超える売れ行きだった」と長尾さん。伊勢原市役所の売店からもすぐに追加注文が来た。
 製造や袋詰めを経験した施設利用者の佐々木恵理子さん(27)は「難しいけど楽しい。おいしいからみんなに買ってほしい」とほほえむ。施設長の小渕文隆さん(70)は「地域の人にドリームが認知され、障害者への理解、支援が広がるきっかけにもなってくれれば」と話す。

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