武漢のコロナを発信した市民ジャーナリスト 抗議のハンスト

2020年12月1日 06時00分

6月下旬からハンガーストライキを続ける張展氏=ユーチューブから

 【北京=中沢穣】新型コロナウイルスがまん延した中国湖北省武漢市の状況をネット上で発信後、中国当局に拘束された元弁護士の市民ジャーナリスト、張展氏(37)が、悪意を持って虚偽情報を流したとする起訴内容に抗議し、上海市の留置場でハンガーストライキを続けている。張氏の弁護士が本紙に明らかにした。
 弁護士によると、張氏は6月下旬からハンストを続けているが、留置場の当局者がのどに無理やり管を挿入して流動食を摂取させている。常に両手を動かせない状態で、運動も許されていないという。弁護士は「(張氏は)何も違法なことはしておらず、無実だと主張している。健康状態はとても悪い」と話した。
 起訴状や弁護士らによると、張氏は2月3日に武漢に入り、新型コロナで家族を失った遺族の思いや、遺族らの情報発信に対する当局の圧力、混乱した病院の状況などを伝えていた。しかし5月半ばに拘束され、9月15日に社会秩序騒乱罪で起訴された。検察当局は懲役4~5年を求刑し、12月中にも初公判が開かれる見通し。
 武漢では1月下旬に新型コロナがまん延して以降、現地の惨状を伝えた市民記者の少なくとも3人が拘束された。当局は流行初期に警鐘を鳴らした医師らを処分したが、流行の実情を伝えた記者の抑圧は現在も続いている。

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