「地下遺跡」な前駅 古今亭駒治さん

2020年12月1日 06時22分
 先日、本紙で全国の市役所前バス停を十数年も訪ね歩いている男性が紹介されていて、勝手に親近感を覚えています。
 鉄道の市役所前は全国に八つ。なかでも長野電鉄のそれは出色です。1981年に地下化されたホーム=写真=には、銭湯にありそうな鏡広告や時計つきの宣伝、古い水飲み場などが残っており、まるで地中から発掘された遺跡のようです。これが人里離れた山奥ではなく、長野の街中に存在しているということが、かえって現代のパラレルワールド感を強くします。しかもやってくるのは昔、東京を走っていた車両ばかり。小田急ロマンスカーに日比谷線、田園都市線の車両がそのままの姿で動いているのだからなおさらです。改札には切符切りの駅員さんが立っていた頃の名残も。
 肝心の長野市役所は、地上に出てから昭和通りを東へ3分ちょっと。数年前に新築された建物がまぶしいです。市役所のホームページを見ると、最初にJR長野駅から15分歩くルートが記載されていました。それからバスの案内が続き、長野電鉄の市役所前はその下。自らの名を冠した駅がそばに控えているのに、なんともったいない! 前駅のあるぜいたくを実感してもらえるよう、前駅活動にいっそう励むことを誓います。

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