<山崎まゆみのようこそ!バリアフリー温泉>かんぽの宿寄居(金山温泉) 3世代家族旅行が実現

2020年12月1日 07時15分

<1>

 三世代家族旅行に同行したことがあります。特別養護老人ホームに入る母親と、離れて暮らす二人の娘家族との旅でした。お墓参りと親族との再会、母親の思い出の場所をたどるのが目的で、目指すは埼玉県秩父エリア。トラベルヘルパー(外出支援専門員)も同行し、車いすで移動する「要介護2」の母をサポートします。
 母親の特養に集合し、大型の介護タクシーに家族が乗り込みます。母親は車いすのまま最後部に乗って、家族の様子を見渡せます。立ち寄ったサービスエリアで昼食とトイレ休憩。母親の食事やトイレ介助はトラベルヘルパーが担います。墓地は砂利道もあれば日差しをさえぎるものがない所もありますが、トラベルヘルパーが母親に日傘を差し掛け、移動も手伝います。
 宿泊先は寄居町の「かんぽの宿寄居」。かむ力が弱ってきたこともあり母親だけ素泊まりで予約し、介護食を持参しました。トラベルヘルパーが食事の介助ができるので、イワナの塩焼きをチェックイン時に注文しました。
 母親が使うのはバリアフリー対応客室(約四十四平方メートル)です。介護支援電動ベッド二台と三畳ほどの小あがりがあります。トイレと洗面台とバスタブがある水回りは車いすで使いやすいつくり=写真<1>=で、電動座いすや、万能テーブル、補助ベンチ、浴槽用の滑り止めマットなどの備品もあります。この部屋でトラベルヘルパーと一夜を過ごします。
 夕食会場で家族に囲まれた母親は持参したエプロンをして、滑り止めのマットの上には温めた介護食が並びました。トラベルヘルパーが横に付き、イワナの塩焼きを食べやすく刻んだので、母親は完食しました。

<2>

 この宿には絶景の露天風呂があります。秩父の山々を見渡せ、眼下には秩父鉄道や荒川が広がります。目玉は介護機能付き貸し切り風呂=同<2>=です。広い脱衣所とトイレ。浴室用の車いすなど入浴補助備品=同<3>=が常備されています。そして介護用リフトがあるので、人的サポートがなくとも機械を使用してお風呂に入れます。

<3>

 全国各地にあるかんぽの宿はどこを選んでも使いやすいという声をよく耳にします。老いた親との親孝行温泉旅行に向いているようです。(温泉エッセイスト)

◆データ

<かんぽの宿寄居(金山温泉)> 埼玉県寄居町末野2267 バリアフリールーム(2人1室利用1泊2食で1人1万3500円〜)。大浴場とバリアフリー対応の貸し切り風呂には浴室用車いす、介護用リフト、浴室用の踏み台、マット、イスなどが常備。バリアフリー対応の貸し切り風呂は10時30分〜22時で1時間1650円 電048(581)1165

関連キーワード

PR情報

埼玉の新着

記事一覧