中国が輸出管理法を施行 米に対抗、ハイテク輸出など制限

2020年12月1日 21時21分
  【北京=坪井千隼】中国は1日、安全保障を理由に戦略物資やハイテク輸出を制限する輸出管理法を施行した。華為技術(ファーウェイ)など中国ハイテク企業への輸出規制を強める米国に対抗する狙いだが、レアアース(希土類)の輸入を中国に頼る日本企業にも影響が出る恐れがある。

◆安全保障に有害、外国企業を禁輸リストに

中国江蘇省の港に積まれたコンテナ(CFOTO=共同)

 同法では、戦略物資や技術を管理品目に定めた上で、中国の安全保障や国益に害を与えると判断した外国企業を禁輸リストに掲載し、輸出を禁止・制限する。対象品目やリスト掲載企業は、1日夜段階で明かされていない。
 同法は米トランプ政権による中国企業への輸出規制への対抗措置として、米企業への輸出規制を可能にする目的で制定された。だが中国から部品を輸入し、加工して他国に輸出する第3国の企業も規制対象に含まれる可能性があり、日本企業にも影響が出かねない。

◆レアアースの扱い、日本が懸念

 特に懸念されているのが、スマートフォンや電気自動車(EV)のモーターなどの製造に欠かせないレアアースだ。2010年の尖閣諸島(沖縄県石垣市)沖で起きた中国漁船衝突事件では、中国は対日輸出を滞らせる手段を使った。日本企業は中国以外の調達先確保などを進めてきたが、今も6割を中国から輸入する。
 30日付の中国紙環球時報は「レアアースが同法の対象に含まれるとの見方があるが、中国企業への影響も大きく、急激な輸出制限の可能性は低い」との専門家の分析を掲載。丸紅中国の鈴木貴元・経済調査チーム長は「米新政権の出方を見る形になる。当面は、日本企業への影響は限定的だろう」との見方を示した。
 中国外務省の華春瑩かしゅんえい報道局長は1日の記者会見で、同法施行に関し「各国企業に公平、公正で透明なビジネス環境を提供するよう努力している」と述べるにとどめた。

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