新型コロナ 初詣の「分散参拝」願う寺社 ライブカメラ、初穂料振り込み… 密回避へ知恵絞る

2020年12月2日 11時00分

伊勢山皇大神宮に開設された授与所には感染対策でビニールカーテンが張られている=横浜市西区で

 多くの人出が見込まれる新年の初詣。新型コロナウイルス感染拡大につながる「密」を避けようと、県内の寺社が、正月三が日に集中しない「分散参拝」を呼び掛けて早くも破魔矢などの授与を始めたり、境内の混雑ぶりが分かるようライブカメラを設置したりし、知恵を絞っている。 (杉戸祐子、石原真樹、石川修巳、吉岡潤)
 三が日に四十万人ほどが訪れる伊勢山皇大神宮(横浜市西区)は一日、干支(えと)の縁起物や破魔矢などを扱う仮設の授与所を開設した。例年は元旦から設けるが、「三が日に人出が集中しないよう、節分までに分散して参拝してもらえたら」と権禰宜(ごんねぎ)の増田源弘(もとひろ)さん(31)は話す。お守りやお札は電話で申し込みを受け、郵送でも対応する。
 参道の混雑軽減にも取り組む。十二月下旬から一月末ごろまで手水(てみず)の使用を中止し、注連柱(しめばしら)にしめ縄のような飾りを付けて参拝者がくぐることでお清めとする。参道前の道路の出店はやめ、敷地内の駐車場と広場で持ち帰り販売のみにする。参拝客の距離を保ち、マスクを外して飲食する機会をなくす狙いだ。
 県内有数の初詣客が訪れる鶴岡八幡宮(鎌倉市)は一日、ホームページに「境内ライブ」というコーナーを設け、参道の映像の公開を始めた。混雑状況を確認して参拝時間をずらしてもらうのが目的。破魔矢などの授与も一日から始めた。

鶴岡八幡宮の参道に設置されたライブカメラ(後方上)=鎌倉市で

 新年祈祷(きとう)は初穂料を郵便局で振り込んでもらい、正月期間限定で特別に奉製したお札を自宅に郵送する形を勧める。十五日までに振り込めば年内に届くように発送する。現地での祈祷は一月一〜二十一日は本殿でなく外気が吹き抜ける「舞殿」で行い、滞在時間短縮のために名前や祈願を記したお札は後日発送する。
 「厄よけ大師」として知られ、三が日に三百万人が訪れる川崎大師平間寺(川崎市川崎区)は、祈祷を受けた護摩札の郵送申し込みが増えるとみて、従来の現金書留などに加え、十二月八日からインターネットでも申し込めるようにする。また、参拝者にマスク着用を呼びかけるほか、各窓口に消毒液やビニールカーテンを設置。境内への入場規制も例年通り実施する。
 寒川神社(寒川町)は元旦から二月末まで、祈祷の際に参拝者一人一人に玉串を渡して拝礼してもらう方式をやめるほか、郵送による祈祷も受け付ける。
 県神社庁が十一月二十七日に開いた神職大会では、こうした各神社の対応のほか、▽お守りやお札の実物を並べず見本を展示▽授与所にアクリル板を設置▽昇殿前の検温や手指消毒−などが紹介された。伊勢山皇大神宮の阿久津裕司宮司は「年末からアルバイト職員らに外食を自粛してもらうことも必要」と指摘した。
 意見交換では「距離を保って昇殿参拝を待ってもらうと長蛇の列になり、対策を検討中」(寒川神社)、「分散参拝について理解してもらう努力が大切」(伊勢原市の比々多神社)、「氏子会による甘酒接待を中止し、代わりにマスクをしていない人に着用してもらうなどの警備を依頼」(横浜市港南区の天神社)などの意見や対策が出された。

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