コロナ感染者の98%、半年後も体内に抗体 横浜市大「ワクチン開発に期待」

2020年12月3日 06時00分
 横浜市立大の研究グループは2日、新型コロナウイルスに感染し、回復した376人の98%が、再感染を防ぐ「中和抗体」を半年後も保有していたとする研究結果を発表した。ワクチン接種で中和抗体ができた場合でも、長期間、中和抗体が体内に残る可能性につながる結果で、研究者は「ワクチン開発に期待が持てる」と話す。感染から1年後の状況も調査する予定。(土屋晴康)

◆20~70代の376人を調査

 研究グループが調査したのは、20~70代の376人。男女は半数ずつで、平均年齢は49歳。症状の内訳は、無症状と軽症が280人、中等症が71人、重症が25人。
 血液を調べたところ、無症状と軽症だった人の97%から、中等症、重症だった人の全員から中和抗体が検出された。症状が重かった人ほど、保有する中和抗体の力は強い傾向にあった。力が強いほど、再感染のリスクは低くなるという。
 コロナウイルスの仲間は種によって中和抗体の持続期間が異なり、新型コロナの場合はまだはっきりしない。今回の研究結果で、少なくとも半年以上ということが判明した。
 これまで、海外の研究グループからは「感染から数カ月で中和抗体は急減する」といった報告がされているが、研究グループの山中竹春教授(臨床統計学)は「3カ月後まで追跡したのが数人だったり、減りやすい抗体を測っていたりする例があり、今回の結果との違いにつながった可能性がある」と指摘した。
 中和抗体を保有する人が再感染する可能性は低いとされる。山中教授は「自然感染と、ワクチンによる免疫は必ずしも同一ではないが、ワクチン開発に一定の期待が持てる結果になった」との見方を示した。

中和抗体 ウイルスに結合し、その感染力を失わせる「中和作用」のある抗体。抗体はウイルスに感染したり、ワクチンを接種したりした後にできるタンパク質。その種類は複数あり、ウイルスに結合するだけで、感染力には影響しないものもある。

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