「綴方教室」の視点、今こそ 豊田正子さん没後10年 あす葛飾でフォーラム

2020年12月4日 07時21分

映画「綴方教室」のポスター(豊田正子を愛する会提供)

 小学生時代の作文を基にした「綴方(つづりかた)教室」がベストセラーになった葛飾区ゆかりの作家豊田正子さん(一九二二〜二〇一〇年)を顕彰する記念フォーラムが五日、区立立石図書館(立石一)で開かれる。第十回、没後十年の節目となる今年は、豊田さんの子ども時代をテーマにした映画二本を上映する。 (井上幸一)
 フォーラムは豊田さんが八十八歳で死去した翌年から、葛飾区民らによる「豊田正子を愛する会」が命日(十二月九日)や、その近くに催してきた。
 豊田さんは、四つ木に住み、現在の区立本田(ほんでん)小学校の児童だった四、五年生の時、大木顕一郎先生の指導で作文を書き、児童文芸雑誌「赤い鳥」に掲載された。一九三七年に作文をまとめた「綴方教室」が出版され、庶民生活を子どもの視点から生き生きつづった文章が評判となり、ベストセラーとなった。
 上映する映画は、いずれも豊田さんの著作が原作。午前十時から「綴方教室」(一九三八年、高峰秀子主演)、午後一時半からが「『粘土のお面』より かあちゃん」(一九六一年)。豊田さんの生涯、晩年に関してのミニ講演付き。
 このほか、愛する会の上野重光代表(77)が作詞作曲し、区民の山浦敬子さん、大塚令子さんが編曲と振り付けを担って二〇一四年に誕生した豊田さんのテーマソング「マァちゃん音頭」も披露する。晩年の直筆原稿の展示もある。

豊田正子さん

 上野代表は「豊田さんの綴方は、厳しい生活の中で、どう生きていったらいいか語りかけている。コロナ禍の閉塞(へいそく)状況の中、どんな暮らしをすればいいのか、子どもにも、大人にもヒントが隠されている」と語り、来場を呼びかける。
 入場無料。新型コロナ感染拡大防止のため、午前、午後入れ替え制で、それぞれ先着三十人に限定する。会場は京成立石駅から徒歩約五分。問い合わせは、豊田正子を愛する会=電03(3692)1537=へ。

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