大正ロマン、沼田に漂う 国文化財の「旧沼田教会紀念会堂」移築 歴史的建造物、3棟そろう

2020年12月4日 07時51分

移築された旧沼田教会紀念会堂

 沼田市が同市上之町で進めていた国登録有形文化財「旧日本基督教団沼田教会紀念会堂」の移築工事が終了し、完成式が行われた。旧会堂の移築により、上之町には旧土岐家住宅洋館と旧沼田貯蓄銀行と合わせ、歴史的建造物が三棟そろった。さらに旧久米民之助邸洋館が二〇二二年度移築される予定で、市はイベント開催などを増やして「大正ロマンのまちづくり」を本格化させる。 (渡辺隆治)
 旧会堂は一九一四(大正三)年に沼田公園南側の西倉内町に建設された。木造二階建てでスレートぶき。建築面積は百十二平方メートル。生糸貿易で栄え、津田塾大学の初代学長となった星野あい(名誉市民)らを輩出した星野家が寄付した。設計・施工は埼玉県和戸(現宮代町)出身の大工小菅幸之助。縦長で上下に開閉する窓や急勾配の屋根などに大正期の洋風建築の特徴が表れているとされる。
 新会堂建設を機に旧会堂は八八年、有志の手で沼田公園北側に移築。二〇〇六年まで美術館として利用された後、一六年に市に寄付された。市は市内で数少ない大正期の建築物として、一九年度から上之町への移築を進めていた。

テープカットする横山市長(中)ら=いずれも沼田市で

 完成式で横山公一市長は「この一角が沼田市のメインになるように市民の皆さんに育ててもらいたい」とあいさつ。テープカットの後、地元住民ら約三十人が賛美歌を歌うなどして移築完成を祝った。
 旧会堂の開館時間は午前九時半から午後五時まで。水曜休館。ホールと展示室は催し物向けに有料で貸し出す。
 市は歴史的建造物エリアの魅力を活性化に生かすため、地元関係団体や商店街と協力して各種イベントを検討中。先月、市は撮影用のはかまなどをコスプレ用として貸し出し街歩きや撮影を楽しんでもらう女性向けイベントを試行。参加者のアンケート結果を分析し今後の参考にする。

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