関電は大飯原発3、4号機の運転継続へ 設置許可取り消しの大阪地裁判決には控訴方針

2020年12月7日 16時10分
 関西電力大飯原発3、4号機(福井県おおい町)の設置許可を取り消した大阪地裁の判決について、裁判に参加した関電は控訴する方向で国と協議する。判決が確定するまでは取り消しの効力はなく、現在定期検査中の大飯3、4号機は運転を再開・継続する方針だ。(今井智文)
 今後、住民側勝訴の判決が確定すれば、大飯原発の基準地震動(耐震設計の目安となる揺れ)の最大加速度を856ガルとしている現在の設置許可が無効となり、運転できなくなる。最大加速度の想定を上げるなどして、改めて審査を受ける必要が出てくるが、大規模な事故対策が必要となれば採算面などから実現可能か不透明だ。
 さらに、関電が運転開始から40年超の延長運転を目指す美浜原発3号機(福井県美浜町)は、大飯を上回る最大加速度993ガルとしており、地震想定が不十分とされた今回の判決が確定すれば、美浜も地震想定を変更するなどの大きな影響がありうる。判決後の原告団の会見で小山英之共同代表は「美浜は(震源の)断層がすぐ直下にあるから加速度が大きくなる」と問題点を指摘した。
 現在は美浜3号機と高浜原発1、2号機(福井県高浜町)の再稼働に向けて、地元同意についての議論が進んでおり、高浜町議会は11月25日に高浜1、2号機の再稼働に同意した。ただ、今回の判決で原発の新基準審査の手法が否定されたことで、今後の議論に影響する可能性もある。

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