バリアフリー演劇、巡回中! 字幕・音声・手話で楽しむ 中野の劇団、群馬で

2020年12月9日 08時06分

舞台本番で、役者と一緒に熱唱する生徒たち=群馬県立吾妻特別支援学校で

 東京都中野区の劇団「東京演劇集団風(かぜ)」が、目や耳の不自由な人に対応したバリアフリー演劇を群馬県の特別支援学校などで巡回公演している。演目はサン=テグジュペリの名作「星の王子さま」で、支援校の生徒たちも舞台づくりに参加。本年度はコロナ禍で学校行事が次々に中止になっただけに、生徒たちは思い切り舞台を楽しんでいる。 (五十住和樹)
 同劇団のバリアフリー演劇は、舞台後方の字幕とライブで役者の動きなどを俳優が説明する音声ガイドに加え、舞台衣装をまとった手話通訳者が役者と連動しながら舞台上で通訳する。昨年二月の公演「ヘレン・ケラー〜ひびき合うものたち」を皮切りに本格的に取り組み始めた。特別支援学校でのバリアフリー演劇は同県の巡回公演が初めて。
 十一月二十七日に県立吾妻特別支援学校高等部校舎(東吾妻町)であった公演では、体育館に設営された舞台で、第一幕の最後に高等部十二人が役者たちと熱唱。小学・中学部の十八人も舞台で跳びはねるなど思い思いに舞台を楽しんだ。
 今井貴子校長(54)は「劇場に行く機会が少ない環境で育った子どもたち。プロの劇団による本物の舞台に触れて、全身で楽しさを表現していた」。劇団の演出家で芸術監督の浅野佳成さん(70)は「劇団側から出掛けていって見てもらうのが重要。障害の有無にかかわらず一緒に楽しむ舞台としてバリアフリーで上演し、演劇の価値を高めたい」と話していた。
 十二月は十八日に同県立聾(ろう)学校、二十二、二十三両日に県立しろがね特別支援学校で上演する。

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