児童手当 61万人の子どもが不支給に 年収1200万円以上で除外、22年10月めど

2020年12月11日 08時50分
 政府・与党は10日、中学生以下の子どものいる世帯に給付する児童手当について、高所得世帯向けの給付を一部廃止することで合意した。現在は一定の年収以上で子ども1人当たり月5000円だが、2022年10月をめどに受給できる年収の上限を設ける。政府は近く、全世代型社会保障検討会議(議長・菅義偉首相)を開いた上で、閣議決定する。来年の通常国会で関連法案の成立を目指す方針。(川田篤志)

◆夫婦どちらかの年収で判断

 高所得世帯向けの月5000円の給付対象は現在、配偶者と子ども2人が扶養に入る4人世帯の場合、夫婦の「収入の高い方」の年収が960万円以上。新たな仕組みでは、この線引きを維持する一方、夫婦のうちのどちらかが年収1200万円以上になれば支給を打ち切る。受給対象から外れる子どもの数は約61万人と見込まれる。960万~1200万円未満は引き続き、5000円が給付される。
 政府は、今回の一部廃止で捻出する約370億円を待機児童対策に充てる。24年度までに14万人分の保育施設を整備する財源とする。

◆「夫婦合算」案は見送り

 政府は児童手当の見直しを巡り、当初は所得制限額の判定基準を「夫婦合算」に改めた上、年収1500万円に変更する案を軸に検討していた。だが、公明党が「子育てのお金がないから共働きをしており、極端な政策変更は混乱を生じさせる」と反対したことを踏まえ、方針を転換。基準は、夫婦の「収入の高い方」の年収を維持する。
 児童手当は、年齢に応じて子ども1人当たり月1万~1万5000円を支給する。18年度は1660万人が支給対象で、高所得世帯向けの給付の受給者は約100万人。

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