「Go To 即時中止を…医療崩壊が目前に迫っている」 神奈川県医師会が緊急提言  

2020年12月11日 09時36分
神奈川県医師会のホームページに出された緊急提言

神奈川県医師会のホームページに出された緊急提言

 神奈川県医師会(菊岡正和会長)は、新型コロナウイルスの感染者が増えて県内の医療提供体制は厳しさを増しているとして、政府による観光や飲食業界の支援策「Go To キャンペーン」の即時中止や、不要不急の外出自粛などを求める緊急提言を発表した。
 提言は九日付。すぐに使える「即応病床」は重症者用は七割が埋まっていて「病床を確保するのが困難」と現状を説明。すぐに使えない病床も含む「最大確保病床」を分母とした県発表の病床利用率は「現実味のない数字で、現場の感覚とは大きなずれがある」と厳しく指摘した。
 医療機関は受診抑制などによる減収から「経済的にも非常に苦しい状況で医療崩壊が目前に迫っている」と窮状を訴えた。重症者の増加により「適切な医療を提供することが難しい状況になってきた」とした。
 その上で、医療提供体制や県民の生活を守るため必要なことは「新規感染者を減らすことにつきる」と指摘。Go To キャンペーンの即刻中止や、不要不急の外出自粛、三密回避の厳守を二週間徹底してほしいと呼び掛けた。 (杉戸祐子)

◆施設・自宅療養で週140人増 県、入院基準見直しで試算

 県は十日の県議会厚生常任委員会で、新型コロナウイルス感染者の入院基準の見直しにより、入院せずに宿泊施設や自宅で療養する人が週百四十人増えるという見込みを示した。療養者の健康観察に当たる職員を増やしたことも明らかにした。
 県によると、新基準の運用を始めた七日と翌八日の療養者のうち基準見直し前なら入院していた人は計二十四人で、今後は一日最大二十人ほどになるとみている。病床は余裕が出るが、宿泊施設療養者が増えるため「パークインホテル厚木」を十四日から使用する。確保した宿泊施設は計千五百九十二室となるが、感染拡大防止の観点から使える部屋は四割くらいという。
 療養者に健康状況を尋ねる「地域療養支援班」は十二月に、従前の十四人(休日は十一人)から十八人(同十三人)に増やした。
 一方、病床は逼迫(ひっぱく)している。九日時点のすぐに使える「即応病床」は七百三十二床(うち重症用七十八床)で、四百十五床(同五十四床)が埋まっている。
 委員が病床を増やすよう求めると、県当局は「既存の病院にプレハブやコンテナを設けるのは可能」と答弁。既に複数の医療機関からプレハブ設置の問い合わせがあり「申請があれば迅速に対応したい」とした。 (志村彰太)

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