東海第二 「議事録是正、再発防止を」 県民投票の会が県議会事務局に抗議

2020年12月11日 07時15分

いばらき原発県民投票の会の富岡彰事務局長(左)に議事録作成の経緯を説明する県議会事務局の小野瀬篤郎議事課長=県議会で

 日本原子力発電東海第二原発(東海村)の再稼働の賛否を問う県民投票条例案を審議した県議会六月定例会の議事録の一部が削除されていた問題で、条例制定を直接請求した住民グループ「いばらき原発県民投票の会」は十日、議事録の是正と再発防止、原因究明を求める抗議声明を発表した。
 同会の富岡彰事務局長が県議会事務局を訪れ、小野瀬篤郎議事課長に声明文を手渡した。
 議事録では、大井川和彦知事がパブリックコメント(意見公募)を受けて判断を変えた事例を紹介した自民党議員の発言のうち、「県民の多くの反対意見があったので変更した」の部分が正式な手続きを経ずに削除され、「多くの県民の意見を聞いて判断した」と言い換えた部分のみが残されていた。本紙の取材によると、議員本人は修正を求めておらず、議会事務局が委託業者の原稿に基づき、「重複」と判断して削除した。
 声明は「削除された発言は重複や言い間違えではない」と断じ、「議会事務局が勝手に削除したとすれば、民主主義の観点においても大変憂慮すべき問題だ」と訴えている。
 これに対し小野瀬氏は「文意は変わっておらず妥当な修文(修正)だ」とした上で、「どこからか圧力がかかったとか、われわれが忖度(そんたく)したとかいうことは決してない」と強調した。
 しかし、富岡氏は「(県民投票条例案の審議は)県民の意見の聞き方を論点にしており、そこに関する発言が修正されたことが問題だ。公文書の扱いが問題になっている中で、見過ごすことができない」と批判。小野瀬氏は「今後、センシティブ(慎重を要する)な内容があった時は、議員本人に確認した上で修文することも検討したい」と答えた。
 一方、県民投票の会の元共同代表、徳田太郎氏もこの日、市民シンクタンク「VOICE and VOTE」の代表として声明を出した。
 徳田氏は、県議会の会議規則では、発言を取り消せるのは議員本人が会期中に議会の許可を得て取り消した場合と、議長が「秩序保持権」に基づき議員に取り消しを命じた場合に限られると指摘。今回の削除は規則に抵触する可能性があるとして、議事録の是正と、議会による公的な検証を要求した。 (宮尾幹成)

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