宮内美樹さん死去 旧科技庁官僚から女性能楽師へ 22日、師匠ら追悼公演

2020年12月11日 07時27分

2015年6月、稽古に励む宮内美樹さん=東京都文京区で

 旧科学技術庁官僚から転身した異色の女性能楽師、観世流シテ方の宮内美樹さんが十一月二十日、がんのため四十九歳で死去した。師匠は今月二十二日の追悼公演で、若くして旅立った弟子をしのぶ。 (ライター・神野栄子)
 宮内さんは初めて鑑賞した能に感動し、能楽界に飛び込んだ。観世流橋岡会門下の荒木亮に師事して約二十年、ひたむきに稽古を積んできた。最近は千葉県松戸市や都内で能楽講座を開くなど、老若男女に能楽の魅力の普及に努めていた。その一方で、がんと闘いながら舞台に立っていた。
 荒木は「能楽にかけた情熱はすごかった。気配りのできた人で多くの人に慕われた。能楽師の一つの目標でもある『道成寺』の初演も視野に入れていたところだったのに」と悼んだ。
 追悼公演は二十二日午後五時、東京・国立能楽堂で開催。捕虜になった弟と兄の兄弟愛を描いた能「春栄(しゅんねい)」で、荒木は宮内さんが演じる予定だったシテ(兄)として出演する。
 久習会=(電)03・3800・4606。

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