温泉へGO 女将の魅力知って 本紙連載中の山崎さんが新著 

2020年12月12日 07時54分

(左から)かみのやま温泉「古窯」の女将・佐藤洋詩恵さんと山崎まゆみさん、大女将の幸子さん、若女将の奈美さん=山形県上山市で

 本紙メトロポリタン面で「ようこそ!バリアフリー温泉」を連載中の温泉エッセイスト・山崎まゆみさんが新著「女将(おかみ)は見た 温泉旅館の表と裏」(文春文庫、税別六百五十円)を出版した。十年以上におよぶ取材で垣間見てきた女将の魅力や素顔、抱腹エピソードなどがぎっしり。読むとすぐにでも温泉に出かけたくなる一冊だ。
 新潟の温泉PRのため訪れたパリで二〇〇八年一月、ラーメンをすすっていた時、山崎さんは「女将って女の将軍なのよ」と県内の女将から話し掛けられ、興味が芽生えた。
 山崎さんの実家は、伝統ある総桐タンスの製造販売を営んでいる。家業を継がずに好きな道を歩んできた分、のれんを守ることに人生をささげる女将に敬意を抱いてきた。月の半分ぐらいを温泉取材に当て、現場を取り仕切る女将と話し込んできた。
 「今回はエピソードを厳選しました。パート2がすぐ書けるぐらいまだネタは残っています」と笑う。
 コロナ禍で常連客に手作りマスクを送ったり、源泉のオンライン販売に乗り出す女将の姿を紹介。諦めていた温泉旅行が実現して喜ぶ客をみて、バリアフリー宿の女将が感激する場面も出てくる。
 もっとも目を引くのが、山形県かみのやま温泉「古窯(こよう)」の現役三代の女将。「昭和・平成・令和の女将がそろう宿をほかに知りません。三人がそれぞれ時代を反映した経営観を持っていて、それだけで温泉の歴史が書けるほど」と強調する。新著にはこのほか、「女将の一日」や「匿名座談会」なども収録されている。 (松本観史)

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