新真打ちにコロナ禍直撃 落語4団体、昇進披露興行が中止や延期

2020年4月24日 02時00分

2月に記者会見した時の落語協会の新真打ち。(左から)三遊亭丈助、春風亭一左、三遊亭志う歌、玉屋柳勢、三遊亭歌扇

 新型コロナウイルスは、落語界の新真打ちにも深刻な影を落としている。
 落語協会は三月下席(二十一~三十日)、東京・上野の鈴本演芸場で新真打ち披露興行をスタートさせた。しかし、感染急増を受け、三遊亭たん丈改め丈助(58)、春風亭一左(いっさ)(41)、三遊亭歌太郎改め志(し)う歌(か)(37)、柳亭市楽改め六代目玉屋柳勢(たまやりゅうせい)(39)、三遊亭歌扇(かせん)(48)の五人が晴れの高座に上がったのは八日間。大入りが見込まれるはずだった土曜と日曜(二十八、二十九日)は休館になった。同演芸場によると、約二百八十席は閑散としていたという。
 二日間高座をつとめた丈助は「自粛ムードでお客さんも少なく、貴重な体験をして忍耐強くなった」、一左は「いつの日かこの経験を笑い話にできたら」と語っていた。
 次の新宿末広亭四月上席(一~十日)は、三日まで開演したが、その後は中止。現在、都内四カ所の寄席は休館を余儀なくされている。収束が見えない事態に同協会は「披露興行は一時中止せざるを得ない。今後のことは理事会などで話し合うことになるが未定」という。
 五月上席から披露興行を予定していた落語芸術協会(芸協)は興行を今秋以降に延期することを決めた。昔昔亭(せきせきてい)A太郎(41)、瀧川鯉八(たきがわこいはち)(39)、桂伸三(しんざ)改め伸衛門(しんえもん)(37)の三人の新真打ちは予定通り、五月一日から昇進する。A太郎は「時間ができたのでユーチューブで稽古風景を流しています」と努めて前向きに語る。
 五代目円楽一門会は四月一日付で、三遊亭鳳笑(ほうしょう)(42)、三遊亭楽大(らくだい)(39)が真打ち昇進。三月に披露パーティーは開催したが、お江戸両国亭で同日から予定していた十五日間の披露興行(四、五日は休館)は六日を最後に中止となってしまった。
 落語立川流の立川志の春(43)も四月一日付で昇進。しかし、今月、東京・有楽町朝日ホールで予定していた披露落語会も六月二十八日に延期した。 (神野栄子)

2月に記者会見した時の芸協の新真打ち。(左から)瀧川鯉八、昔昔亭A太郎、5月から桂伸衛門になる桂伸三

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