トランプ氏、2件の死刑執行 関係者はコロナ感染…高まる批判

2020年12月12日 19時53分
 【ニューヨーク=杉藤貴浩】米トランプ政権は10、11の両日、計2件の死刑を相次いで執行した。政権は大統領選後の政権移行期に入っても慣例に反して執行を継続。実施後に複数の関係者の新型コロナウイルス感染も判明するなど、批判が高まっている。

◆来年1月までにさらに3件か

 米メディアによると、10日にカップル殺害の罪でブランドン・バーナード(40)、11日に幼い娘を虐待して殺した罪でアルフレッド・ブルジョワ(56)両死刑囚にインディアナ州の刑務所で死刑が執行された。バーナード死刑囚は犯行時に未成年だったことなどから、執行停止を求める世論も強かったが強行した。
 米国では次期大統領による政策変更を待つ政権移行期に、連邦レベルの死刑を行わない伝統が131年続いていたが、トランプ政権は大統領選後の11月に執行。死刑廃止を訴えるバイデン前副大統領が大統領に就任する来年1月までに、さらに3件の実施を予定する。

◆死刑執行へ「十分な距離なく」感染

 また、米民間団体「死刑情報センター」によると、11月の死刑執行に集まった執行チーム8人と精神ケア関係者が後に新型コロナウイルス検査で陽性になった。このうちの1人は「(現場では)十分な距離も保てず、多くがマスクをしていなかった。この時期の執行は、より多くの命を危険にさらしている」などと批判している。

◆25州はコロナで執行停止中

 米国では、連邦とは別に全体の半数にあたる25州が死刑執行を維持しているが、夏のコロナ拡大後は感染抑止のために執行を停止している。
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