<子どものあした>「国は入試制度改革を」 東洋大で外国籍生徒進学支援シンポ

2020年12月15日 07時16分

外国にルーツを持つ若者の大学支援について意見を交わす参加者=文京区の東洋大白山キャンパスで

 外国にルーツを持つ若者の大学進学支援について考えるシンポジウムが十三日、文京区の東洋大白山キャンパスで、オンラインで開かれた。進路指導に当たる教諭らが、外国籍の高校生らが抱える問題を取り上げ、課題を指摘するなどした。 (青木孝行)
 主催した同大人間科学総合研究所によると、国内では外国籍の人口が増え、定住化が進む一方、高校進学や高校生活、卒業後の進学、就職などで格差が生まれている。このため、いくつかの大学では「外国人生徒特別入試」が実施され、東洋大社会学部国際社会学科も二〇二一年度の入試から、「外国にルーツを持つ生徒対象入試」を始めた。
 シンポでは都立南葛飾高校(葛飾区)の長谷川聡子教諭(42)が「ほとんどの生徒が親の都合で来日し、居場所が少ない上、大学についての知識が不足した状態で進路を決めなくてはならない」と現状を紹介。同高の楠(くすのき)瑠奈教諭(36)は「教員のアドバイス一つで、生徒の人生を決めてしまいかねない。責任の重さを感じている」と訴えた。
 経済的な問題を抱えながら進学を望む生徒も多いという。都立一橋高校(千代田区)の角田仁教諭(58)は「働きながら学べる夜間大学は貴重な存在」とし、存続を求めた。
 シンポは、学生や教育関係者ら約百二十人が視聴した。
 主催した同大社会学部の村上一基准教授(国際社会学)は取材に「外国人労働者が増える中で、その子どもたちへの教育支援をボランティアが担っているのが実情。国は、高校での日本語教育や、高校までの努力が無駄にならない入試制度改革などに取り組んでほしい」と話した。

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