【独自】調布陥没 トンネル工事が原因…有識者委が分析 NEXCO東日本、住民に補償へ

2020年12月17日 14時02分

住宅街の市道で道路が陥没した現場=東京都調布市 (10月撮影)

 東京外かく環状道路(東京外環道)の地下トンネル工事ルート上にある東京都調布市の住宅街で市道が陥没し、地下に空洞が見つかった問題で、東日本高速道路(NEXCO東日本)の有識者委員会が、トンネル工事が原因となったとする中間報告をまとめ、同社が被害を補償する方針を固めたことが分かった。18日にも公表する。(花井勝規)
 現場は、京王線つつじケ丘駅から東南の住宅街。9月中旬に直径16メートルの国内最大のシールドマシンが地下47メートルを通過し、振動や騒音が継続的に発生。10月18日の市道の陥没に続き、11月中には近くで2つの空洞が見つかった。
 複数の関係者によると、有識者委員会はボーリング調査などの結果を分析し、シールドマシンによるトンネル掘削工事の振動が原因との見方を強めた。工事の振動で地下の砂や土が揺さぶられ、地下水に流されるなどして地中に空洞が発生したなどと分析するとみられる。シールドマシンが土砂を取り込みすぎた結果、空洞が生じた疑いも指摘する。
 さらに現場一帯の「特殊な地盤」も発生原因として挙げる。
 地下深くに小石など「礫」が多く振動を吸収する細かな土砂が少ない上、地面近くは軟弱地盤のため、シールドマシンによる地下工事の振動が地表に伝わりやすかったとされる。
 同社は、周辺の住宅街で発生した外壁タイルの落下やガレージのゆがみ、外階段の亀裂など被害に関し、各戸の状況に応じて補償を進める方針だ。
 被害はトンネル工事ルートの真上にとどまらず、広範囲で確認されており、NEXCO東日本は周辺の約1000軒を対象に調査している。今後、詳細な原因究明を進め、年度末に最終報告をまとめ、その後の工事再開を目指す。

◆「因果関係あれば戸別に補償」

 NEXCO東日本関東支社広報課の話 空洞2カ所の発見後は範囲を広げて調査しており、完全な原因究明には、まだしばらく時間がかかる。トンネル工事と陥没・空洞の因果関係について現段階ではコメントできない。因果関係があるということになれば、調査結果に基づき家屋の被害を補償していく。補償の内容は戸別に相談していくことになる。

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