茨城県知事、公用車で千葉の家族宅へ 写真週刊誌が報道 「反知事派が関係」勘繰る声も

2020年12月17日 07時50分

県政記者クラブに匿名で届いた知事公用車の11月の運転日誌の写しとみられる資料(一部画像処理しています)

 大井川和彦知事が、水戸市に自宅があるにもかかわらず、公用車で千葉県内の家族宅に頻繁に行っていると、写真週刊誌が報じた。県秘書課は、東京都知事の公用車利用の適否が問われた裁判の判決に基づき、移動先か移動元が公務の場合は問題ないとの認識を示すが、来夏の知事選を控えたタイミングの報道に対し、県庁内では「自民党内の『反知事派』が関係しているのでは」と勘繰る声も出ている。 (宮尾幹成)
 十五日発売の写真週刊誌「フラッシュ」の記事は、県内で新型コロナウイルスの新規感染者が過去最多の八十五人となった四日の前日、知事が県庁から公用車で家族が住む千葉県浦安市のマンションに直行していたと指摘。識者のコメントを引用し、「私的利用」に当たるなどと批判する。
 知事の日程を管理する秘書課によると、知事は水戸市に住民票を置く。直近一年間で二十三回、公務の前後に浦安まで公用車で送り迎えしたケースがあり、うち七回は県庁から直接、浦安まで送迎していた。
 水戸との往復のいずれかは、知事自身が運転したり、後援会関係者の車に乗ったりしていたという。
 秘書課は、知事の公用車利用を認める基準として、東京都の石原慎太郎知事(当時)が都外の別荘に公用車で行き来していたのが「私的利用」だとして訴えられた裁判の判決を挙げる。
 県は判決に基づき、移動先か移動元が公務であれば、政務(選挙や後援会関係など政治家としての活動)や私的活動に切り替わるまで公用車を使うのは合理的と見なしているという。
 山口裕之秘書課長は「知事自身が運転すると緊急時に連絡が取れない時間ができるので、われわれとしてはやってほしくない」と公用車利用に理解を求める一方、「頻度が高ければ県民の理解は得られないだろう。批判があれば運用は検討したい」とした。
 十六日には、県庁内の県政記者クラブに匿名の差出人から、知事公用車の十一月の運転日誌の写しとみられる資料が届いた。山口秘書課長は「情報開示請求に基づいて出したもののコピーと思われる」と、本物の写しとの認識を示した。
 これによると、十一月三日、八日、二十日に浦安に行っているが、いずれも県内や都内での公務の前後で、県の現在の運用では問題ないケースに当たる。
 大井川知事は二〇一七年の知事選で自民党などの推薦を得て初当選したが、党県連には知事の県政運営に対する不満もくすぶる。週刊誌の発売直後に匿名の資料が記者クラブ宛てに届いたことについて、ある県職員は知事選に向けた県連内のさや当てを念頭に、「『政治』になってしまっている」と声を潜めた。

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