著名人をSNSで中傷、なぜ? ゆがんだ正義感、想像力欠如も 木村花さんに関する相談十数件

2020年12月17日 20時40分
笑顔で写真に収まる花さん(左)と響子さん=響子さん提供

笑顔で写真に収まる花さん(左)と響子さん=響子さん提供

 虐待やいじめ、DV(家庭内暴力)など、ネット上で無休で悩み相談を受け付けているNPO法人「あなたのいばしょ」(東京)には今年、SNSなどで著名人らを誹謗中傷した人から約150件の相談が寄せられている。代表の大空幸星さん(22)は「コロナ禍で人間関係が希薄な今こそ、気軽に書き込めるSNSの言葉には注意しないといけない」と訴える。
 相談は、安易な書き込みをしたことを後悔する内容が目立った。木村花さんが亡くなった5月下旬以降は、木村さんに関する相談が十数件寄せられたという。
 内容は(1)誹謗中傷の意図はなかったが、傷つけたかもしれない(2)誹謗中傷をしてしまい、反省している(3)罪悪感はないが、訴えられたらどうしよう―に分かれた。「命を奪ってしまったかもしれない。花ちゃんが死んじゃったのに、私は生きていていいのでしょうか」と自殺をほのめかす相談もあったという。
 大空さんは「加害者は共通してゆがんだ正義感を持っている。自分の言葉が相手にどう受け止められるか分からないという想像力の欠如もある」と指摘。誹謗中傷する人は30~40代が中心で幼少期にSNSが存在せず、リテラシー教育を受けていないことも影響しているとみている。
 悪質な投稿をした人が、別の投稿者から攻撃されるケースもあり、被害の連鎖が起きているという。「ゆがんだ正義感からは何も生まれないし、何も解決しない。書き込む前に一歩立ち止まってほしい」と警鐘を鳴らす。(天田優里)

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