協働型社会づくりの先駆者・渋沢栄一の功績から学ぶ セミナーで片桐名誉教授が講演 前橋市

2020年12月20日 07時36分

協働について議論したパネルディスカッション=前橋市で

 群馬県と群馬NPO協議会は協働による地域づくりを考えようと、前橋市の群馬産業技術センターでセミナーを開いた。「協働型社会づくりの先駆者 公益の追求者『渋沢栄一』の考えを基に」と題し、学芸員や教授らで構成する渋沢研究会の顧問で県立女子大の片桐庸夫名誉教授が講演。渋沢の幅広い功績を紹介した。(市川勘太郎)
 「渋沢の時代にはNPOの概念がなかったが、渋沢の精神や行動は公益を追求するNPOの考え方と重なり、協働型社会づくりの先駆者だ」。片桐名誉教授はこう強調した。
 渋沢は、徳川慶喜が出た一橋家に仕えて幕臣となった。パリ万国博覧会の幕府使節団として渡欧したのを機に、日本の近代化や、周辺国との貿易で独立を維持する必要性を痛感。第一国立銀行(現みずほ銀行)や日本郵船、王子製紙などの設立に尽力した。
 片桐名誉教授は、渋沢が起業に加え企業倫理を持った経済人を育てるため、現在の一橋大など教育機関をつくり、福祉分野や米中との国際交流にも力を入れた点を評価。「日本が必要とするものを供給し、民間中心の国家をつくろうとした」と分析した。
 講演後、協働をテーマに討論があり、片桐名誉教授と邦楽の発展と継承活動をするNPO法人「三曲合奏研究グループ」の江蔵義雄会長と県内中高の部活動などを支援し、サッポロ一番などの商品で知られるサンヨー食品文化スポーツ振興財団の椛沢和之事務局長らが登壇。過去や今後の取り組みについて話し合った。
 セミナーにはNPOや企業関係者ら約五十人が参加した。

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