ドーバー海峡の輸送制限でイギリスが食料不足に?新型コロナ変異種で懸念

2020年12月22日 11時45分
 【ロンドン=藤沢有哉】感染力が強い新型コロナウイルスの変異種が確認され、英仏間のドーバー海峡で輸送が制限されたため、英国では21日、港近くの幹線道路に足止めされた大型トラックが並ぶなどの混乱が生じた。物流停滞への懸念が高まり、食品不足を心配する声も出た。

21日、英南東部の港町ドーバー周辺で足止めされたトラックの列=AP

 フェリーなどで1日約1万台のトラックが行き来する海峡は、英国と欧州大陸の貿易の大動脈。だが、フランス政府は21日から2日間の予定で、英国からの貨物車両受け入れを停止した。出国を足止めされた車両が港で大渋滞を起こせば、仏側からの輸入用車両も立ち往生するため、英政府は出国待ち車両を港近くの幹線道路上に駐車させた。一部の道路では一時、500台が並んだ。
 大陸側の運送業者が足止めされる英国入りを避けることも想定されたため、英国では物流停滞への不安が拡大。英メディアによると、大手スーパー・セインズベリーの広報担当者は「状況が変わらなければ、欧州大陸からの輸入に頼るレタスや柑橘類などは数日以内に不足しかねない」と不安を吐露した。一部スーパーでは買いだめも起きた。
 ジョンソン首相はこの日の記者会見で、マクロン仏大統領と対応を電話協議したことを表明。「大多数の食品や医薬品の流通は通常通りだ」と国民に冷静な行動を呼びかけた。

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