黒川元検事長の賭けマージャン「起訴相当」 検察審査会が議決、東京地検が再捜査へ

2020年12月24日 22時44分

東京高検の黒川弘務元検事長(2019年1月撮影)

 黒川弘務・元東京高検検事長(63)が知人の新聞記者らと賭けマージャンをしていた問題で、東京第6検察審査会は、賭博罪で刑事告発され不起訴(起訴猶予)となった黒川氏について、「漫然と賭けマージャンを続けた上で本件に及んだ。動機や経緯に酌むべき点はない」として、「起訴相当」と議決した。8日付。東京地検が再捜査して改めて処分を決める。仮にまた不起訴になったとしても、検審が再び起訴相当と議決すれば強制起訴される。
 黒川氏は新型コロナウイルス特別措置法に基づく緊急事態宣言下の4~5月、産経新聞記者2人と朝日新聞社員の計4人で4回、1000点を100円と換算する「点ピン」のレートで賭けマージャンをした。参加者の間での現金のやりとりは1、2万円だった。
 東京地検は7月、賭博罪が成立するとした上で「一日に動いた額は多額と言えず、辞職や報道で社会的制裁も受けている」として不起訴とした。市民団体などが処分を不服として、検審に審査を申し立てていた。
 同じく賭博罪で不起訴となった新聞記者ら3人について、検審は「さらなる捜査が必要」として「不起訴不当」と議決した。

◆告発した市民団体代表「市民感情に照らし再捜査を」

 黒川弘務・元東京高検検事長の賭けマージャン問題で、検察審査会が黒川氏を賭博罪で起訴相当と議決したのを受け、検審に審査を申し立てた市民団体の岩田薫共同代表が24日、東京・霞が関の司法記者クラブで会見した。岩田共同代表は「検審は黒川氏を断罪した。検察は市民感情に照らして再捜査し、しかるべき判断をしてほしい」と求めた。
 東京地検は黒川氏を不起訴(起訴猶予)とした際、「親しい者同士が娯楽の延長線上でやっていたこと。賭博として考えたとき、射幸性が高いとは言えない。事実を認めて反省していることなどを総合考慮し、起訴猶予とした」と説明した。
 だが、2013年に交番で賭けマージャンをしていた警察官が罰金10万円の略式命令を受けるなど、刑事責任を問われるケースも少なくない。「身内に甘い」と批判の声が上がり、複数の市民団体などが検審に審査を申し立てていた。
 検審は議決書で「検事長として違法行為を自制し、抑止すべき立場だったにもかかわらず、継続的な賭博行為が社会に与えた影響は大きい」と指摘した。
 岩田共同代表は、検審が「検事長という立場は起訴するか否か判断する際に重要」としている点を強調し、「検察は議決を重く受け止め、捜査を尽くしてほしい」と要望した。
 議決について、東京地検の山元裕史次席検事は「真摯に受け止め、適切に対処したい」とコメントした。(山田雄之)

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