<調布陥没>58軒に家屋被害 騒音や振動の体感は102軒「子供も体調不良で不眠に」 住民が初の調査

2020年12月28日 08時16分
 東京外かく環状道路(東京外環道)の地下トンネルルート上にある東京都調布市の住宅街で市道が陥没し、地下に空洞が見つかった問題で、地元住民らでつくる「外環被害住民連絡会・調布」は27日、独自に実施した各戸の被害状況調査結果を発表した。回答した132軒のうち58軒がドアや床の傾き、コンクリートのひび割れなど家屋に被害があったと回答し、騒音や振動、低周波音を感じたとの回答も102軒あった。被害家屋数が明らかになったのは初めて。(花井勝規)

◆「爆音でロック聴いている感じ」と悲痛な訴え

 連絡会は、同市東つつじケ丘を中心とするトンネルルート上や周辺の住宅計308軒にアンケート用紙を配布。回答を寄せたのは132軒で回答率は約43%だった。うち58軒が家屋や門扉、ガレージなどの外回りに亀裂などの被害があったとし、被害の内訳(複数回答)は「ドア・床の傾き」(19軒)「塀・タイルの変状」(17軒)「コンクリートのひび割れ」(同)「室内のひび」(15軒)―などだった。

記者会見で東日本高道路の対応を批判する「外環被害住民連絡会・調布」のメンバーら=27日、東京都調布市で(花井勝規撮影)

 騒音や振動などの体感被害に関するアンケートの自由記述欄には「近隣の家で爆音でロックを聴いている感じ」「頭痛や吐き気に悩まされた」「子供も体調不良で不眠になり心療内科に通院中です」といった悲痛な訴えが目立った。

◆実際の被害は「もっと多い」と住民連絡会

 家屋に被害が生じながらも未回答だったケースもあり、連絡会は、実際の被害軒数は「もっと多い」と指摘する。記者会見で連絡会の滝上広水ひろみ代表は「国を含めた事業者はトンネルの上に住む人たちを見て工事をしてこなかった印象で、怒りを覚える」と語った。
 
 事業者の東日本高速道路も現在、被害状況を調査中だが、「被害の申し出が多く、集計が間に合わない状況」(関東支社)として、10月末時点で家屋損傷の申し出や苦情などの合計が120件と公表している。

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