コロナの変異種 年末年始守り固めたい

2020年12月29日 07時44分
 海外で広がる新型コロナウイルス変異種の感染者が国内でも確認された。感染拡大が止まらない中で、感染力が強いとみられる変異種の国内流行は抑えねばならない。年末年始の守りを固めたい。
 変異種に感染した最初の判明例は英国から到着した人たちで空港の検疫で見つかった。だが、その後に国内で人から人に感染していた例も明らかになった。
 既に英国以外でも変異種は見つかっている。国内でも感染が広がりつつあるとの前提に立たねばならない。
 ウイルスの遺伝子変異は感染を繰り返す中で起こる。変異種は従来種より感染力が強いとされる。子どもへの感染力も大人同様にあり若年層への警戒も必要だ。重症化のしやすさやワクチンの効果については不明な点が多い。
 日本は「第三波」の流行の渦中にある。「勝負の三週間」でも感染拡大は抑えられなかった。年末年始は医療機関の態勢も手薄になる。この状況で変異種の拡大を許せば一気に医療態勢が崩壊しかねない。油断は禁物だ。
 守りの要はまず水際対策の強化だ。政府は英国などから到着する人には複数回の検査や一定期間の待機を求めるなど対策を強化していたが、変異種の確認でさらに強め、全世界からの外国人の入国を来年一月末まで一時停止した。
 春先の国内での感染拡大は主に欧州からの流入を水際で防げず起きた。その反省に立てば今回の措置は当然だろう。
 ただ、十一の国・地域とのビジネス関係者の往来は引き続き認めている。必要ならばさらなる往来規制も考えるべきだ。
 変異種はウイルスの遺伝子解析で監視している。解析件数を増やす態勢の拡充も必要だろう。
 逼迫(ひっぱく)している医療態勢も守らねばならない。政府は、新型コロナの重症者用の病床確保に一床当たり千五百万円の補助を決めた。現場にはすぐにでも必要な支援だ。迅速に給付してほしい。
 不足する看護師など人材確保も待ったなしだ。自治体同士や医療機関間の連携を進めたい。
 政府の対策分科会は、国内での感染拡大の要因として会食を介しての感染を「急所」として重点的な対応を求めている。
 不要不急の外出や会食を控えるなど各個人の対策も有効だ。早い段階で店舗営業や外出の自粛などを求めた北海道では感染拡大を抑えつつある。一人一人が危機感を共有して対策に取り組みたい。

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