ピエール・カルダンさん死去 仏デザイナー 世界的ブランド築く

2020年12月30日 07時06分

ピエール・カルダンさん=2014年11月、パリで(ロイター・共同)

 【パリ=共同】未来的なデザインなどで二十世紀後半のファッションに革新をもたらし、世界的なブランドを築いたフランスの服飾デザイナー、ピエール・カルダンさんが二十九日、パリ近郊の病院で死去した。九十八歳。死因は明らかにされていない。フランスのメディアが伝えた。
 一九二二年にイタリア北部で生まれ、幼い頃に両親とフランスに移住した。四五年からパリで本格的に服作りの仕事を開始。ジャン・コクトー監督の映画「美女と野獣」(四六年)の衣装を手掛けたほか、クリスチャン・ディオールの店で働いた後、五〇年に独立した。
 カッティングのうまさから「はさみの魔術師」の異名をとり、六〇年代に服の素材にビニールを先駆けて使うなど、未来志向の宇宙ルックで脚光を浴びた。
 オートクチュール(高級注文服)からいち早くプレタポルテ(高級既製服)に進出し、ごく限られた人のためだったファッションを大衆化。世界的なブランドを築き、生活雑貨などさまざまな商品のライセンスビジネスを確立した。劇場や高級レストランも経営し、実業家としても成功した。
 五〇年代後半以降、度々来日し、日本のファッション界にも大きな影響を与えパリで早くから日本人モデルを起用した。九一年に勲二等瑞宝章を受章。九二年、デザイナーとして初めてフランス学士院の芸術アカデミー会員に選ばれた。

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