宮﨑香蓮の大人の社会科見学 西川株式会社

2021年1月13日 12時03分

女優・宮﨑香蓮が老舗の企業をご紹介します!


女優・宮﨑香蓮が、インタビューから原稿の執筆まで全てを手掛ける連載コンテンツ「大人の社会科見学」。今回は、布団や枕など寝具で知られる西川株式会社を取材しました。日本でも有数の老舗企業が、今も進化し続ける理由を探ります。

先人に学びながら伝統にあぐらをかかない

 今回うかがったのは西川株式会社さん。その歴史はなんと455年にも渡ります。室町時代の1566年(永禄9年)に初代仁右衛門が近江(現在の滋賀県)で創業しました。いわゆる近江商人として蚊帳の販売を始めたそうです。世の中が変化するのに合わせて、西川ではさまざまな商材を扱ってきましたが、現在は人々の眠りをサポートする寝具を主力商品にしています。

「Air」シリーズの説明をする営業企画総括部の須藤健二朗さん。

 布団などの寝具の販売は、街の布団屋さんに「目的買い」をするお客様がご来店いただけることで成り立ってきました。また寝具は、親に買ってもらったものを、子供が大人になってもそのまま使い続けることの多い商品です。このままの営業方法では、睡眠の重要性や西川の商品が、偏った年齢層にしか浸透しないという危機感から、幅広い年齢層のお客様が自ら選んで買ってくれるような商品を開発しました。2009年に発表したウレタン素材のマットレス[エアー]シリーズです。
 このシリーズは、機能はもちろんですがデザインにもこだわりました。マットレスなのでカバーをかけるとウレタンのパーツは見えなくなります。しかしこの見えない部分もスポーツ用品のトレンドを反映したカラーリングになっています。当初、見えない部分に色を付けることはコスト面で無駄ではないかと、社内からは反対の声も出ました。しかし代表取締役社長の西川八一行氏は、西川の二代目である甚五郎氏が過去に成功した際の逸話を引き合いに出し、社内を説得したのでした。

取材をして、まずは枕から寝具を変えようと決意した宮﨑香蓮さん。

 それは、甚五郎氏が箱根の山越えをしていた際のこと。疲れてうたた寝をしてしまった甚五郎氏が目覚めた時、緑に囲まれていてとても清涼感があったそうです。その清涼感を当時扱っていた蚊帳に活かせないかと考え、麻生地の蚊帳を萌黄色に染め販売することを思いつきました。蚊帳にデザインを施して販売することは、当時とても革新的で西川の蚊帳は人気を博しました。
 その逸話に基づいて開発された[エアー]シリーズは今までにないスポーティなデザインの寝具として、数々のデザイン賞を受賞しました。
 先人たちが革新的なことをやり続けたからこそ今の伝統があるのであり、伝統にあぐらをかいてはいけないという考えのもと、この10年余り西川はスピード感を持って新しいことに取り組んでいます。

「布団」の西川ではなく「睡眠」の西川

 西川は寝具にとどまらず、睡眠そのものに着目しています。そして、1984年に科学的根拠に基づいた睡眠の啓蒙・開発のために「日本睡眠科学研究所」を設立しました。この研究所は西川だけでなく、業界の繁栄のため研究そして発表が行われています。
 睡眠はすべての健康のプラットフォームになっています。西川には、睡眠で日本を元気にしたいという思いがあります。そのためにも睡眠の重要性をどう伝えていくかを考え、デザインと機能と科学的根拠のすべてを融合しなければ今の時代は届いていかないのです。[エアー]のようにスポーティなデザインもあれば、ナチュラルでシンプルなデザインのものも。全ては「生活者目線」から時代と人の生活の多様性にフィットしながら商品を開発しています。
 西川のルーツである近江商人の間には「三方良し」という考え方があります。「売り手よし、買い手よし、世間よし」と、商売を通じて売る人だけが満足するのではなく、買い人も、世間にもいい影響を与えようという考え方です。西川では、まさにこの精神が受け継がれています。
 インタビューをした営業企画総括部の須藤健二朗さんがおっしゃっていた「健康を支える仕事に携われるから誇りをもって仕事が出来ているんですよ」という言葉がすごく印象的でした。自分だけが得するのではなく、受け継がれた三方良しの精神があるからこそ、様々なアプローチをし、人々に愛される企業でいるんだなと取材を通じて感じました。

取材後記
寝具を変えたいなあと思いつつ、まだ踏み切れていなかったのですが今回の取材で「睡眠の重要性」がたくさん伝わってきて、ちょっと本気で考えたい!
西川さんの研究データすごく面白かったんです。例えば、寝返りが多いのは布団が悪い、寝つきが悪いのは寝る前の行動が悪いといった可能性が考えられる。布団の中の快適な温度は33±1度、湿度は50±5%など。これらのデータは業界ではもう当たり前の指標になっているそうです。また枕やマットレスなどが自分に合っているか研究所でデータを出すこともできるんだそう。このデータはスポーツ選手など体を使うプロの方にも信頼されているそうですよ。数字でデータが出ると買うときにすごくいい目安になりますよね。寝ているときのデータから次の日食べるものや使う化粧品のアドバイスをされることが当たり前の時代も、もう来ているみたいです。 楽しみすぎます!
取材に対応してくださった、営業企画総括部の須藤健二朗さんと森優奈さん、お忙しい中ありがとうございました!
DATA 西川株式会社
1566年(永禄9年)に創業。アスリートにも人気の[エアー]シリーズ、自分だけの枕が作ることができるオーダー枕[& Free]など革新的な商品を続々と販売している。


PROFILE
宮﨑香蓮(みやざき かれん)
1993年11月20日生まれ。2006年「第11回全日本国民的美少女コンテスト」演技部門賞を受賞し、女優として活動中。NHK大河ドラマ『花燃ゆ』ではヒロインの幼馴染・入江すみ役として出演するなど、いま活躍を期待される若手女優の代表格。
【プロフィール】
●1/14(木)にスタートするテレビ朝日木曜ミステリー「遺留捜査」に出演(滝沢綾子 役)
●「ショートショートフィルムフェスティバル&アジア2020」ジャパン部門ノミネート作品 「BENTHOS」主演(美嘉 役)
●東京2020オリンピック聖火リレー 長崎県内走行聖火ランナー
<登録無料! 東京新聞ほっとメルマガ配信中>
コンテンツの更新情報やメルマガ会員限定のチケットや書籍のプレゼント情報など月に2回配信中。
メルマガのお申し込みはこちらから。
 
東京新聞のご購読・無料ためしよみのお申し込みはコチラから

関連キーワード

PR情報