廃業を決めた三鷹のラーメン店「これ以上無理」 給付金も息切れ「やればやるほど赤字」

2021年1月7日 07時28分
 「これ以上はもう無理」
 今月末の廃業を決めた創業39年の東京都三鷹市のラーメン店「味の彩華」の店主、木村浩敬さん(74)は力なく語った。のれんを下ろす日まで、できるだけ多くなじみの客を迎えたいが、緊急事態宣言の再発令で客足が遠のきかねない。
 店の毎月の売り上げはコロナ禍で最大6割減った。テークアウトに乗り出し、出前サイトにも登録したが「高い経費に見合った利益は出ない」。政府の飲食店支援事業「Go To イート」にも参加したものの、客が増えたのはわずか1週間だったという。
 持続化給付金などで一時はしのいだが、家賃や光熱費の支払いは5カ月ほど滞納している。木村さんは「借金をしたところで返すあてもない。やればやるほど赤字」と悔しがる。
 東京商工リサーチによると、飲食店の2020年1~10月の自主的な休廃業・解散は1489件に上り、通年で過去最多になる見通し。12月の調査では「コロナ禍の収束が長引いた場合に廃業を検討する可能性がある」と答えた飲食店は、全業種の約4倍となる32・7%だった。
 同社の担当者は緊急事態宣言の再発令について「昨春の宣言をしのぎ、各種給付金や融資で生き延びてきた店でも最後の一押しになりかねず、倒産や廃業の件数をさらに押し上げる恐れがある」と指摘する。(嶋村光希子)

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