飲食店への協力金、上限6万円に増額へ 時短に応じる店増えるか

2021年1月8日 06時00分

都庁(中)ほか新宿のビル群など。右奥は東京駅周辺のビル群

 新型コロナウイルス対策で営業時間短縮に応じた飲食店に支払う協力金について、政府は1日当たりの上限を6万円に増額することを決めた。長引くコロナ対応で、協力金の2割を負担する自治体の財政は厳しいが、増額によって時短に応じる飲食店の数が、自治体の思惑通りに増えるかは見通せない。(森本智之、大島宏一郎)
 多くの自治体では、コロナ対応で貯金に当たる財政調整基金を減らしており、東京都は一時、9割の貯金を吐き出した。昨夏以降、懐事情の厳しい自治体では協力金が払えないため、休業要請に踏み切れないケースも出た。
 全国知事会は国負担による協力金の制度化を提言するなど、自治体から国へ支援を求める声が相次ぎ、政府は昨年11月、自治体への交付金制度を拡充。自治体が1店につき支払う協力金として2万円を上限に、その8割を国が負担することにした。さらに年末年始は負担割合を据え置いたままで、上限を4万円に倍増していた。
 神奈川県の担当者は「県の独自財源で協力金を増額するのは難しい。本当は2割の県負担さえ苦しい」。別の県の担当者も「国に全額財源を手当てしてほしい」と本音を漏らす。
 国は一連の協力金支援の名目で2600億円余を確保している。不足すれば、約4兆6000億円を残す予備費などで対応する方針だが、企業の売り上げ減を公費でまかなうのは限界がある。
 6日深夜の新宿・歌舞伎町では、都が午後10時までの時短要請をしているにもかかわらず、多くの飲食店で明かりがともっていた。ガールズバーの店長は「家賃や従業員への給料を考えると、(協力金の)数万円では焼け石に水」と話した。客引きの男性は「この1年は地獄。客が少なくても店を維持するには開けざるを得ない」とこぼした。

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