【詳報・動画】菅首相会見「1カ月後に必ず事態改善させる」<緊急事態宣言>

2021年1月7日 22時18分

1都3県に対する緊急事態宣言の再発令後、記者会見する菅首相

 菅義偉首相が7日、緊急事態宣言の発令に伴って行った記者会見の詳報は次の通り。
 【冒頭発言】
 緊急事態宣言を決定した。対象は東京、千葉、埼玉、神奈川の1都3県、期間は1カ月。第1に飲食店の20時までの時間短縮、第2にテレワークによる出勤者数の7割減、第3に20時以降、不要不急の外出自粛、第4にスポーツ観戦、コンサートなどの入場制限だ。現在の感染の中心は1都3県だ。この2週間で全国平均の感染者数の約半分が集中する。これ以上の感染拡大を食い止め、感染を減少傾向に転じさせる。そのために宣言を決断した。
 専門家も東京で6割を占める経路不明の感染の原因の多くは飲食が原因だと指摘している。飲食店は20時までの時間短縮を徹底する。酒の提供は19時までとすることを要請する。本日の政令改正で、知事が要請に従わない飲食店を公表することも可能になる。

◆20時以降の外出自粛を要請

 多くの事業者は厳しい経営状況にあると思う。協力に対する支援額を引き上げ、1カ月当たり180万円までの協力金を国が支援する。
 テレワークで出勤者数の7割減をお願いしたい。昨年来、定着しつつある新しい働き方をさらに進め、都会でも地方でも同じ働き方ができるようにテレワークを強力に推進をしたい。
 夜間の飲食や会話を含めた感染リスクを防ぐため、20時以降の不要不急の外出の自粛をお願いする。スポーツ観戦、コンサートは入場者数を厳格化し、一律に入場者数を5000人までにするとともに場内の飲食も控えるように要請する。

◆休校、休園はお願いしない

 これまで学校から地域に感染が広がった例はほとんどなかった。未来を担う子供たちの学びの機会を守りたい。今回は小中学校、高校、大学、幼稚園、保育園に休校、休園はお願いしない。大学は対面授業、オンライン授業を効果的に組み合わせるよう要請する。
 雇用を守ることが政治の責務だ。雇用を守り、事業を継続してもらうことを優先に取り組みを続ける。
 専門家が宣言のレベルとするステージ4を早急に脱却する。病床の状況、新規感染者数などの指標で判断する。特措法(新型コロナウイルス特別措置法)を改正し、罰則などにより強制力を付与することで、より実効的な対策を可能にしたい。感染対策の決め手となるワクチンは、製薬会社の治験データの作業の前倒し、安全性、有効性の審査を行った上で、できる限り2月下旬までには接種開始できるように準備する。
 1都3県で民間病院をはじめ新たに対応病床を増やした場合に1床当たり450万円の補助を上乗せして実施する。重症者病床があれば1床当たり約2000万円の強力な支援が行われる。知事の要請があれば自衛隊の医療チームがいつでも投入できるように万全の体制を整えている。

◆感染の波、厳しいものになっている

 最後に国民へお願いがある。今回の世界規模の感染の波は、私たちが想像をしていたものを超え、厳しいものになっている。しかし必ず克服できると思っている。そのためにもう一度、皆さんに制約のある生活をお願いせざるを得ない。大事なのは会話する時は必ずマスクをする。さらに外食を控え、テレワーク7割。夜8時以降の不要不急の外出自粛。この3点を徹底すれば、必ず感染を抑えることはできると考える。
 若い方にお伝えしたい。最近の1都3県における感染者の半分以上が30代以下の若者だ。若い方への感染がさらなる感染拡大につながっている現実がある。どうか皆さんの両親や家庭、友人など世代を超えて大切な命を守るために、自身のことと捉えて行動をお願いしたい。
 1カ月後には必ず事態を改善させる。首相として感染拡大を防止するために全力を尽くし、ありとあらゆる方策を講じていく。国民の協力に感謝するとともにいま一度、協力を賜ることをお願いする。
 【質疑応答】
 記者(幹事社・日本経済新聞) 1カ月での解除は可能とみるか。宣言の経済への影響は。
 首相 経済への影響は避けられないが、財政支出40兆円、事業規模74兆円の経済対策を決定しており、雇用維持、事業継続をしっかりと対応していく。
 政府の新型コロナウイルス感染症対策分科会・尾身茂会長 1カ月未満にステージ3に近づけることは簡単ではないが、4つの条件を満たすために日本の社会が頑張れば、1カ月以内でもステージ3に行くことは可能だ。
 記者(幹事社・テレビ東京) 医療従事者の給与を抜本的に上げることは。
 首相 先月、コロナ対応の医療機関に派遣される医師、看護師への支援を倍増した。
 記者(共同通信) PCR検査を大幅に拡充する必要性は。
 首相 PCR検査は全額国負担で機器を整備している。検査の必要性を踏まえて検査体制を拡充していきたい。
 記者(フジテレビ) 愛知県、大阪府の知事は宣言の必要性に言及した。宣言延長の場合は1カ月程度を想定しているのか。
 首相 大阪、愛知は宣言と準ずる対応ができるようになっており、状況を見ながらしっかりと対応していく。(延長幅は)仮定のことは答えを控えたい。
 記者(ロイター通信) 東京五輪・パラリンピック開催可否の考え方は。
 首相 感染対策を万全にして安全安心な大会を実現したいという決意だ。対策は東京都と組織委員会、各省庁で詰めている。2月下旬までには予防接種をし、しっかり対応していくことで国民の雰囲気も変わってくるのではないか。

緊急事態宣言を発表する菅首相を報じるテレビ各局

 記者(中国新聞) 今月22日発効の核兵器禁止条約にどのような姿勢で臨むか。締約国会議にオブザーバー参加する考えは。
 首相 現状で条約は米国を含む核兵器国、多くの非核兵器(保有)国から支持を得られていない。条約に署名する考えはなく、オブザーバーとしての出席も慎重に見極める必要がある。
 記者(毎日新聞) 今回の営業時間短縮要請の対象が飲食店に絞られ、映画館やパチンコ店などへは働き掛けにとどめた理由は。
 首相 今までクラスターが発生した場所や、発生する可能性がある場所に的を絞って(要請を)行った。
 記者(ドワンゴ) 国民が一体感を持って目指すことのできる科学的な数値目標を掲げる考えは。
 首相 科学的な知見に基づいて対策の具体的な指標を定めることは重要だと認識しており、これまでもステージ3、4といった指標を作っている。
 記者(京都新聞) 大阪に宣言発出を検討する場合、京都府や兵庫県も一体的に検討するか。
 首相 宣言をするには専門家委員の理解をいただく中で(判断)する。現時点においてそうした状況にはない。
 尾身氏 私見だが、関西の場合も1つの生活圏で(宣言の発出を)考えるのが感染対策上の合理的な考えだ。
 記者(ラジオ日本) 宣言を発出する上で、公共の福祉と私権制限を巡って憲法の壁を感じるか。
 首相 憲法上の財産権については、公共の福祉の実現や維持のため必要な場合に法律により合理的な範囲内の制約を加えることが予定されていると承知する。特措法には国民の自由と権利に制限が加えられる時であっても必要最小限でなければならないと規定されており、この規定に従って適切に対処するのが基本的な考え方だ。
 記者(テレビ朝日) 持続化給付金の第2弾は考えているか。
 首相 飲食店の時間短縮などで厳しい影響を受ける方も出てくるだろう。どのような支援策があるか検討していきたい。

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