政府はGoToイート推進から一転 緊急事態宣言で営業時間短縮を要請<新型コロナ>

2021年1月8日 19時26分
 新型コロナウイルス特別措置法に基づく緊急事態宣言の期間が8日、始まった。宣言は飲食店などに対する営業時間短縮の要請が柱。政府が推進した飲食業界の支援策「Go To イート」とは正反対の対応だ。休業要請に実効性を持たせる新型コロナ特措法の改正を巡っても、従来の後ろ向きな姿勢を一転させた。政府の迷走が続いている。(村上一樹)

◆正反対の対応で迷走する菅政権

 「飲食店の時間短縮の営業など万全の対策を講じたい。何としても難局を乗り越えたい」。菅義偉首相は宣言期間初日の8日朝、官邸で記者団に強調した。
 首相は昨年10月の所信表明演説では「『Go To キャンペーン』により、旅行、飲食、演劇やコンサート、商店街でのイベントを応援する」と強調した。

◆食事券販売を停止しても感染止まらず

 その後、新型コロナの感染者数が増え続け、昨年11月には専門家による政府の分科会から「イート」見直しを提言された。これを受け、感染が再拡大した大都市圏の都道府県では、食事券の販売の一時停止や人数制限などを実施した。
 それでも感染拡大は止まらず、首相は今月4日の年頭記者会見で「感染リスクの発生源がかなり多いと言われる飲食を中心にしっかり対応すべきだ」と強調。ようやく緊急事態宣言の発令へとかじを切った。

◆後手の対応を批判されて方針転換

 政府の特措法改正を巡る動きも、感染拡大の勢いに押された形だ。
 休業要請などに実効性を持たせるための改正は、昨年夏に感染が拡大した「第2波」のころから、全国知事会や医師らが再三求めていた。政府は「(コロナ禍が)収束した段階で抜本的な対応に取り組む必要がある」(加藤勝信官房長官)としてきたが、後手に回った対応への批判が強まり、方針転換を迫られた。

◆新型コロナ特措法改正は早くて2月上旬

 首相は結局、緊急事態宣言を発令した後、7日の記者会見で「罰則などにより強制力を付与し、より実効的な対策を可能にしたい。早期に国会提出する」と説明した。通常国会召集は18日で、成立は早くても2月上旬と見込まれる。宣言発令から大幅に遅れることになる。

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