「トランプ米大統領が暴動を扇動」 米議会から2度目の弾劾訴追論も

2021年1月8日 19時38分
 【ワシントン=金杉貴雄】米大統領選の結果を認めないトランプ大統領の支持者が連邦議会を占拠したことを巡り、ペロシ下院議長(民主党)は7日、支持者を扇動したとしてトランプ氏の罷免を求め、2度目の弾劾訴追も視野に責任を追及する考えを示した。トランプ政権では複数の閣僚を含む高官の辞任が相次ぎ、「トランプ離れ」が加速している。

◆共和党内で「トランプ離れ」が加速

 ペロシ氏は7日の記者会見で「議会を標的に大統領が暴動を扇動した」と強く非難。ペンス副大統領に対し、大統領の罷免手続きに関する憲法修正25条の行使を要求した上で「応じなければ弾劾を進める用意がある」と表明した。
 修正25条には、副大統領と過半数の閣僚が「大統領が職務を果たせない」と判断した場合に罷免できる規定がある。ただ、米メディアはペンス氏は同調しない意向だと伝えている。

◆チャオ運輸長官やデボス教育長官が辞意を表明

 このため民主党内では、弾劾手続きを進めるべきだとの意見が強まっている。罷免には上院で3分の2以上の賛成が必要で、退任まで時間もなく困難だが、下院の過半数で弾劾訴追しトランプ氏の責任を追及する狙いがある。トランプ氏は2019年12月にも、ウクライナ疑惑で史上3人目となる弾劾訴追を受け、その後に無罪となっている。
 政権内の離反の動きも加速した。閣僚では7日、チャオ運輸長官とデボス教育長官が辞意を表明。ホワイトハウスでもポッティンジャー大統領副補佐官ら複数の辞任が伝えられている。

◆トランプ氏が初めて自らの退任を認める

 こうした中、トランプ氏は7日、凍結が解除されたツイッターに動画を投稿し「議会は選挙結果を認定し、新政権が20日に発足する。今は円滑で秩序だった政権移行に集中している」と語り、バイデン政権の誕生を受け入れて初めて自らの退任を認めた。
 暴動を扇動したとの自らの責任には言及せず「私の唯一の目標は投票の完全性を確保することだった」と釈明した。

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