入院や行動歴調査を拒否すれば罰則も 自宅・宿泊療養を義務化 政府が感染症法改正を検討<新型コロナ>

2021年1月8日 20時55分
緊急事態宣言の再発令後、記者会見で質問に答える菅首相。右は政府の感染症対策分科会の尾身会長

緊急事態宣言の再発令後、記者会見で質問に答える菅首相。右は政府の感染症対策分科会の尾身会長

 政府は8日、新型コロナウイルス対策を強化するため、入院勧告を拒否したコロナ感染者に対し、刑事罰を科せるよう感染症法を改正する方針を、コロナ対策を巡る与野党との連絡協議会で示した。軽症者らの自宅・宿泊療養の義務化も検討する。政府は与野党の意見も踏まえて改正案を策定し、18日召集の通常国会に提出する方針だ。

◆行動歴の調査を拒否した場合に罰則も

 保健所などが感染経路を把握するため行う行動歴などの聞き取り調査を拒んだ場合の罰則も検討する。
 現行の感染症法は、入院拒否に関する罰則や自宅・宿泊療養の要請に関する規定がない。法改正は感染者の無断外出を防ぎ、対策の実効性を高めることが目的。方針通りに改正されれば、感染者の移動の自由を制約することになる。政府は与野党に「患者本人の権利の制限と社会全体の利益のバランスに留意しつつ検討する」と説明した。

◆休業施設への立ち入り検査の規定を新設へ

 立憲民主党の泉健太政調会長は協議会後、政府の対策の不備が感染拡大を招いたと記者団に指摘し、罰則の議論が中心になっていることについて「ルールを守らない事業者や個人に焦点を当てるのは(方向性が)違うのではないか」と疑問視した。
 政府は新型コロナウイルス特別措置法については、緊急事態宣言下で休業要請した施設への立ち入り検査を、都道府県知事に認める規定の新設を打ち出した。休業した事業者への給付金の国による全額負担には慎重な姿勢を示した。休業要請に応じなかった事業者への罰則については、具体的な内容を示さなかった。(川田篤志)

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