ツイッター社、トランプ氏のアカウント永久停止 暴力扇動の危険ありと判断
2021年1月9日 10時54分
米ツイッター社は8日、トランプ大統領のアカウントを永久に停止すると発表した。トランプ氏に扇動された支持者が連邦議会を襲撃した6日の事件を受け、トランプ氏の投稿を精査した結果、さらに暴力行為を扇動する危険があると判断した。すでにフェイスブックもトランプ氏のアカウントを無期限停止しており、主要なソーシャルメディアから追放されることになる。
◆フェイスブックに続き…主要SNSから追放
ツイッター社は6日、トランプ氏のアカウントを一時停止。さらなる違反があれば永久停止するとしており、8日のトランプ氏の2件の投稿などを分析した。
「20日の就任式に出席しない」との投稿は「不当な選挙を確認するものとして多くの支持者が受け取った」と指摘。また「私に投票した7500万人の偉大な米国の愛国者は今後も大きな声を持つ」との投稿も「選挙に勝ったと信じる人々に力を与える」とした。
◆伝統的メディアを敵視 支持者に直接メッセージ 氏独自の政治手法も…
さらにツイッター上で米議会に武装抗議する計画が増殖する状況も踏まえ、「暴力を再現するよう人々を鼓舞する可能性が高い」と結論づけ、暴力賛美を禁じる規定に反すると判断した。
トランプ氏は就任以来、支持者に自らのメッセージを直接伝える手段としてツイッターをフル活用し、フォロワー数は9000万人近い。新聞やテレビなど伝統的なメディアを敵視するトランプ氏は、閣僚の更迭をツイッターで突然発表するなど、トランプ政治に欠かせないツールとなった。ただソーシャルメディアを通じ、陰謀論や「選挙が盗まれた」といった一方的な主張をばらまき、社会の分断をあおったと批判も強い。(ワシントン・白石亘)
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