<緊急事態1都3県>厄よけ願う獅子ギター 浅草「今半別館」が購入

2021年1月12日 07時23分

浅草の「今半別館」に届いた獅子ギター=台東区で

 新型コロナウイルス禍にあって魔よけとして飾ろうと、台東区の老舗すきやき店「今半別館」(浅草二)は今月、富山県南砺(なんと)市の伝統工芸、井波(いなみ)彫刻をあしらった「獅子ギター」を購入した。
 木彫りの獅子頭(がしら)などで知られる井波彫刻は、江戸時代に京都の東本願寺から井波別院の再建のため派遣された御用彫刻師の技を、地元の宮大工が受け継いで発展したとされる。
 木造建築の今半別館には、店内に井波彫刻の欄間がある。経営者が井波彫刻協同組合(同市)のホームページで獅子ギターが販売されているのを見つけ、「災難を取り除いてほしい。獅子頭よりインパクトがある」と注文した。
 組合が約八年前に開発したギターは、ボディーが獅子の顔で、さおの先端を角に見立てた。のみで目や歯などを彫った大野勝人(まさと)常務理事(55)は、「空洞部分は板が薄いため穴を開けないよう気を付け、平面でも立体的に見えるよう工夫した」と話す。普段は獅子頭の仕上げを担当する塗り師の織田定男さん(51)が、赤い漆を塗り、歯や巻き毛に金箔(きんぱく)を施した。
 獅子頭をPRする催しを機に、組合は若者に井波彫刻をアピールするポップな商品としてギター販売に乗り出した。オーダーメードで高価なため注文はこれまでなかった。
 藤崎秀平理事長(61)は「井波彫刻でいろんなことができると知ってもらう機会になれば」と、浅草での反響に期待している。 (松村裕子)

関連キーワード

PR情報

東京の新着

記事一覧