川崎市で異例の成人式 「密」避けて会場に入らず同級生と写真 ネット参加者は2200人

2021年1月12日 07時28分
<かわさきは今 2021緊急事態宣言>

市の成人式で1席ずつ空けて着席する新成人ら=川崎市中原区のとどろきアリーナで

 新型コロナウイルスの感染急拡大の中で迎えた成人の日の11日、川崎市の成人式が中原区のとどろきアリーナで行われた。緊急事態宣言の再発令を受けて式を中止や延期にした県内の自治体も相次ぐ中、川崎市では3部制の分散開催やオンライン配信を行い、参加者が前年より大幅に減った。飲食を伴う同窓会の中止が繰り返しアナウンスされるなど、異例の成人式となった。 (安藤恭子)
 川崎市の成人式は対象となった新成人約一万四千百人のうち、振り袖やスーツ姿の新成人約三千七百人(参加率26%)が参加。昨年の約六千四百人(同45%)を下回る一方、ネットでの生配信の最大同時視聴者数は、三部合計で約二千二百人となった。
 県内では、横浜市や相模原市も会場開催に踏み切った。福田紀彦市長は「反対の声も承知しているが、皆さんの門出を祝いたい、との思いから実現した」とあいさつ。引退を表明したサッカーJ1川崎フロンターレの中村憲剛選手も「サプライズ映像」で登場し、「皆さんの行動が大切な仲間や家族を守ることにつながる」と、同窓会の中止を呼び掛けた。
 昨夏から式の企画を準備してきた川崎区の成人式サポーター、小林宏奈さん(19)は「家族に心配されたけれど、大学もオンライン続きでほとんど家の生活。これだけでも頑張りたいと思っていたので、開催できたことがうれしい」とほほ笑んだ。
 市内の大学生増子由美香さん(20)は「心配していたけど、会場内は思ったより人が少なかった」とほっとした様子。一方、中原区の大学生加藤怜央さん(20)は会場内に入らず、小中学校の同級生を見つけては写真を撮った。「一生に一度、もう会えない人もいるかもしれないので来た。でも感染リスクを考え、屋外で友達に会って帰ります」
 会場に近いJR武蔵小杉駅前に、新成人の姿はまばら。「大掛かりな二次会も今年はないので、せめてランチでも、と晴れ着のお客さんがちらほら来ている印象」とカフェの女性店員。新成人の娘を車で迎えに来た多摩区の母親(50)は「大学にも行けず、就職などの先も見えず、我慢ばかり続いたので、成人式に出られて良かった。地域で話し合い、同窓会は一年後です」と話した。

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