夜だけじゃ駄目 閣僚ら「昼も外出を控えて」 減らない日中の人出 独り歩きする「午後8時以降の自粛」要請

2021年1月12日 20時49分

1都3県の緊急事態宣言から初の週末を迎えた9日昼、東京・渋谷のスクランブル交差点を行き交う人たち

 東京都など1都3県に緊急事態宣言が再発令された直後に迎えた3連休の9~11日、各地の繁華街などでは日中の人出が十分に減らず、昨年の宣言時のような抑制には至らなかった。菅義偉首相が「午後8時以降」を強調した外出自粛要請を続けているため、結果的に国民の間では日中の外出への抵抗感が薄れているとみられ、閣僚や知事たちは昼間も含めた自粛の呼び掛けに躍起になっている。
 首相は12日の政府与党連絡会議で、今回の宣言に伴う対策を紹介する中で「午後8時以降の不要不急の外出自粛」に触れた。首相は宣言を再発令した7日の記者会見やテレビ出演などでも「午後8時以降」を強調し、日中の外出自粛には触れてこなかった。
 政府高官は「経済をぴたっと止めないために昼間の自粛は強調しすぎないようにした」と首相の意図を明かすが、「日中ももう少し人出が減ると思った」とこぼした。
 西村康稔経済再生担当相は11日深夜、ツイッターに「3連休最終日ですが人出が減っていません。夜だけでなく昼の外出も控えてください」と投稿。田村憲久厚生労働相も12日の会見で「よく『午後8時以降の不要不急の外出を避けて』と聞くが、8時以降でなくても不要不急の外出は避けてほしい」と訴えた。
 実際、政府が今回の宣言発出に当たって定めた基本的対処方針では、対象の都道府県は「不要不急の外出・移動の自粛について協力の要請を行う。特に、午後8時以降の不要不急の外出自粛について、住民に徹底する」としている。
 「午後8時以降」が独り歩きし、日中の人出が減らない状況に、知事らも危機感を強めている。
 神奈川県の黒岩祐治知事は12日、1都3県の知事で首相と会談した後、記者団に「前回よりも緩い措置で良いと思っている人が多いが、感染者数は前回と桁違いで、緩い措置で良いわけがない。徹底した外出自粛をもっともっと強調する必要がある」と語った。(井上峻輔)

関連キーワード

PR情報

政治の新着

記事一覧