半藤一利さん死去 作家「日本のいちばん長い日」

2021年1月13日 09時40分
 作家の半藤一利さん(90)が十二日午後、東京都世田谷区の自宅で倒れているのが見つかり、死亡が確認された。関係者への取材で分かった。
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 一九三〇年、今の東京都墨田区に生まれた。旧制中学生だった四五年三月、東京の下町を襲った東京大空襲に遭い、逃げ惑った経験を持つ。その後、茨城県や父の郷里、新潟県長岡市に疎開した。
 五三年に東京大学文学部卒業後、文芸春秋に入社。「連合艦隊の最後」などで知られるジャーナリスト伊藤正徳の担当となり、戦争関係者を取材して証言を集めた。終戦前夜、昭和天皇の玉音放送を収めた玉音盤を巡る戦争継続派の抵抗を描いた「日本のいちばん長い日 運命の八月十五日」は六五年に単行本化され、その後二度にわたり映画化された。
 「週刊文春」「文芸春秋」編集長を務め、ロッキード事件報道の指揮を執った。出版局長を経て専務取締役を最後に同社を退社した後は本格的な作家活動に。歴史探偵を自任し、「昭和史」「幕末史」「山本五十六」「日露戦争史」など歴史や歴史上の人物を取り上げた著書多数。ノンフィクション作家の保阪正康さんとの対談本も多い。近年は護憲や平和を訴える論陣で知られた。
 本紙では「本音のコラム」(二〇〇五年九月から〇六年八月)などを執筆した。

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