まるでパブリックアート 線路沿いに6個の箱 大井町駅前公衆トイレ 個性的なデザイン光る

2021年1月13日 16時00分

外観が目を引く大井町駅前公衆便所。最大で12メートルの高さがある=東京都品川区で

 パブリックアートのような大きさの異なる六棟の箱が、線路沿いに並ぶ。東京都品川区の「大井町駅前公衆便所」だ。すべて男女共用の個室トイレで、自分が使いたいトイレを選べるよう、それぞれ異なる機能を備える。(写真と文、由木直子)

◆「大事なのは男女別より どんな機能があるか」

 「大事なのは男女別ではなく、どんな機能があるか」。設計した建築事務所「あかるい建築計画」(横浜市港北区)の川嶋貫介さん(46)は話す。
 公衆トイレといえば、男女別に「だれでもトイレ」が併設されているのをよく見るが、乳幼児連れの親や車いす利用者などがだれでもトイレに集中してしまう現状に疑問があった。共同代表の斎藤信吾さん(33)と根本友樹さん(33)も、子どものおむつ替えや車いすの祖父の付き添いの際、使いたいのに空いていないといった不便さを感じていた。

◆おむつ交換台、着替え台、オストメイト…機能別に

 性別や障害に関係なく、自分が使いたいトイレを選んでもらえるよう、個室ごとにおむつ交換台や着替え台、オストメイト対応といった設備を備え、男女別ではない機能別トイレを生み出した。
 清潔さを保ち落書きなどを防ぐため、風景を一新し駅前を代表するような個性を持ったデザインにすることで、きれいに使ってもらえるのではと考えたという。

個室内は吹き抜けになっておりガラスの天井から自然光がそそぐ=東京都品川区で(魚眼レンズ使用)

 品川区には男女共用を心配する意見も寄せられた。管理する区公園課の担当者は「心配する声も理解できるが、これからの新しいかたちを求めていきたい。使われ方を注視していく」と話した。

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